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任天堂(7974) 今期営業利益は3000億円台回復へ、中国展開、デジタル化加速など上振れ要因に期待

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2019/05/20)

・『ポケモン』『ぶつ森』最新作に合わせた小型版「Switch」投入で子供・女性を取り込みへ
 企業価値研究所は前回同様、小型版「Switch」の今期下期投入を想定。『ポケモン』『どうぶつの森(ぶつ森)』最新作発売に合わせた廉価な小型版投入で、「3DS」等で両シリーズを遊んできた子供・女性を取り込み、「Switch」のライフサイクル長期化を見込む。なお、テンセントと組む中国での「Switch」発売(時期未定)は、潜在市場が未知数なことなどから予想に織り込んでいない。

・「カタログチケット」が「Switch Online」加入およびDL販売移行に拍車をかける公算も
 「Switch」販売数量見通しを保守的に見直したため、連結営業利益予想を減額したが、今期は前期比30%増の3250億円と10年ぶりの3000億円台回復へ。来期は同7%増を予想。「Switch」拡販とデジタル流通への構造変化が利益成長を後押ししよう。中国展開、デジタル化の更なる加速、新たなゲーム体験提案によるライト層開拓など業績上振れ要因に期待。「Switch Online」加入者特典として発表された「カタログチケット」(本文参照)は、安定収益基盤として期待される「Switch Online」への加入およびDL(ダウンロード)販売移行に拍車をかける公算も。

・リスクファクター ~小型版投入見送り、ユーロ安など

・アナリストの投資判断 ~「E3」前後の情報発信や小型版発表への期待から株価上昇基調続く見込み
 当研究所はPER20倍前後を適正水準と考え、来期PER(当研究所予想)17倍の現水準では依然、株価上昇余地があるとみている。米ゲーム見本市「E3」(現地時間6月11~13日)前後での情報発信や今期2Qに予想される小型版発表などへの期待から株価は引き続き上昇基調へ。「スーパーマリオメーカー2」(6月28日発売)の動向や「カタログチケット」始動による「Switch Online」加入者数の趨勢にも注目したい。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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