QUICK企業価値研究所アナリスト 中村宏司(2019/06/14)
・20/3期は営業利益を535億円→495億円に減額
企業価値研究所では20/3期の営業利益を535億円→495億円(前期比34%増)と従来予想を下方修正。加工事業などの成長を慎重に見直したことによる。前期比では、高機能製品、金属事業などの伸長により増益を予想。大幅な増益となるのは、金属事業の損益改善の影響が大きい。
・21/3期以降は主要4事業の伸長で増益基調が続く
21/3期の営業利益も従来予想を下方修正したが、前期比では主要4事業の販売増により増益を予想。高機能製品では、銅加工品、電子材料、アルミ品の販売が増加し、加工事業では超硬製品の拡販が進み、金属事業では生産性が改善したことが増益に貢献。そして、セメント事業は、米国での販売増を見込む。
・19/3期は金属事業の赤字転落などで49%営業減益
19/3期の営業利益は前期比49%減の369億円。金属事業の赤字転落に加え、高機能製品、加工事業、セメント事業の採算悪化が響いた。
・リスクファクター ~非鉄金属市況と為替動向
・アナリストの投資判断 ~株価は上値の重い展開が続くと予想
株価指標面では、19/3期実績連結PBR0.60倍と同業他社(カバー銘柄3社)平均の0.82倍に比べ割安な水準にある。ただ、20/3期当研究所予想連結PERは13倍と同業他社平均12倍に比べ割高な水準となっている。20/3期が大幅な営業増益となるものの、主力事業の加工事業が減益となる見通しであり、当面の株価は上値の重い展開が続くと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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