QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2019/06/27)
・M&Aを活用しビジネスポートフォリオの転換を進める
企業価値研究所では業績予想銘柄として同社のカバーを開始する。同社は現在、HDD(ハードディスクドライブ)用を主力とした精密小型モータ主体の事業構造から、M&A(合併・買収)を活用しつつ、EV駆動用トラクションモータなどの車載、家電・商業・産業用を加えた3本柱とするビジネスポートフォリオへの転換を進めている。19/3期の連結営業利益は、国内外工場・拠点の統廃合に伴う構造改革費用などの一時費用を約388億円計上し、前期比17%減の1386億円となった。しかし20/3期は、その反動などから同26%増の1750億円と、再び過去最高更新を目指す考え。
・営業利益率の目標達成は厳しいが、利益は拡大へ
20/3期の連結営業利益見通しに関して当研究所では、為替レートの前提を1ドル=110円と会社想定(105円)より円安水準に設定したことを主因に、会社計画を上回る1800億円(前期比30%増)を予想。21/3期は、現在推進中の中期経営計画で掲げる営業利益率15%以上の達成は厳しいとみるが、営業利益率2桁台に乗せながらビジネスポートフォリオの変換が順調に進んでいることを評価。21/3期以降も、利益の拡大が続くと考えている。
・リスクファクター ~創業者に依存する経営体制
・アナリストの投資判断 ~利益成長の期待は高く、株価の上値余地も大きいとみる
直近の株価に基づく20/3期の当研究所予想PERは29倍。同社の過去60カ月の平均PER31倍との比較では、若干の割安感がある。ビジネスポートフォリオの転換、M&Aを活用した利益成長の期待は高く、株価の上値余地は大きいと考えている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。