QUICK企業価値研究所アナリスト 原田大輔(2019/08/01)
・19/8期通期予想を据え置き。2桁営業増益見込む
19/8期3Q累計の連結営業利益は前年同期比4%増の2477億円だった。暖冬の影響で上期苦戦した国内ユニクロ事業は営業減益だが、海外ユニクロ事業はアジア圏を中心に成長が続き、営業増益となった。企業価値研究所では、19/8期通期の連結営業利益を前期比12%増の2650億円と予想。海外ユニクロ事業の収益拡大が想定通りに進んでいることなどを踏まえ、前回予想(19年5月)を据え置く。国内ユニクロ事業も、業績は復調傾向にあり、4Qは大幅な収益改善を見込む。
・20/8期以降も2桁営業増益が続くと予想
当研究所では、20/8期通期の連結営業利益を前期比13%増の3000億円、21/8期通期の連結営業利益を同10%増の3300億円と予想。海外ユニクロ事業におけるアジア圏を中心とする成長と、国内ユニクロ事業における販売の伸長、構造改革の効果などで、2桁営業増益が続くシナリオに変更はない。特に、構造改革では、これまで増加傾向にあった在庫の圧縮が足元で進んでおり、今後の売上総利益率の改善や、物流費の削減が期待できる。
・リスクファクター ~季節商品の最盛期における天候
・アナリストの投資判断 ~海外の成長や構造改革は着実に進捗。収益拡大期待を背景に、株価は堅調を予想
19年7月11日の決算発表以降、株価は上昇し、7月16日には上場来高値(7万230円)をつけた。足元の予想PERも、株価の上昇を受け42倍程度にまで上昇。海外ユニクロ事業を中心とする成長期待などを背景に予想PERが上昇した14/8期以降の水準(予想PERで40倍前後)と比較し割安感はなくなってきている。一方で、海外の成長や構造改革は着実に進捗しており、収益拡大期待を背景に、株価は堅調な推移を予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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