QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2019/08/05)
・新型「RAV4」の順調な立ち上がりを評価
20/3期通期の連結営業利益見通しについて企業価値研究所では、過去最高更新を見込んだ1550億円(前期比15%増)の予想を据え置く。事業別には、1Qに計上した品質関連費用を織り込んだほか、円高進行も踏まえ産業車両事業の見通しを引き下げた。ただ、車両部門で新型「RAV4」が順調に立ち上がり、収益力が回復してきた自動車事業の見通しを引き上げ、全体では従来予想を維持することとした。前期比較では、前期に新型「RAV4」の生産準備費用が発生した自動車事業の採算改善が大きく寄与する見通しであり、据え置かれた会社計画(1450億円)を引き続き上回る予想とした。
・自動車事業、産業車両事業とも利益成長継続を予想
21/3期以降も、全体の営業利益予想を維持、拡大局面が続くとの見方を変えない。自動車事業では、カーエアコン用コンプレッサーの拡販と、生産能力を増強したエンジンの販売伸長を見込んだ。産業車両事業では、物流効率化ニーズの高まりが追い風になる見通し。これまで同社は、フォークリフトなど機台のラインナップの拡大やアフターサービスの充実、物流ソリューションの強化などを進めてきたが、この効果が徐々に出現するとみている。
・リスクファクター ~世界景気やトヨタの生産動向
・アナリストの投資判断 ~利益成長を背景に株価も緩やかに戻す展開を予想
直近の株価に基づく20/3期の当研究所予想PERは11倍。同社の過去60カ月の平均PER12倍との比較では、やや割安感がある。今後は、自動車事業の採算改善、産業車両事業の業容拡大に伴う利益成長を想定、株価も緩やかに戻す展開を引き続き予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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