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村田製作所(6981) 1Qは従来予想をやや上回ったが、従来予想を据え置き

QUICK企業価値研究所アナリスト 豊田博幸(2019/08/07)

・受注高は3四半期連続で減少
 全社の受注高は3四半期連続で前年同期を下回ったが、売上高は10四半期連続の増加。スマートフォンなど通信向けが3四半期ぶりに増加したほか、自動車向けも電装化・電気自動車需要を背景に順調だったことが寄与した。1Qはやや従来予想を上回って推移したとみているが、今後の販売動向などに依然不透明感があるため、20/3期の企業価値研究所による連結業績予想を据え置き、売上高が1兆5950億円(前期比1%増)、営業利益が2300億円(同14%減)とする。当研究所による20/3期2Q以降の想定為替レートは1ドル=110円→108円と、円高に見直した。

・20/3期1Qは3%増収、30%営業増益
 20/3期1Qの連結売上高は前年同期比3.5%増の3576億円。利益面では18年に実施したコンデンサの値上効果に加え、コストダウンや工場操業度の向上が寄与し売上原価率が64.4%→61.5%に改善。研究開発費や販管費も拡大したが、増収効果で吸収し、営業利益は同29.9%増の626億円になった。

・リスクファクター ~販売価格の下落など

・アナリストの投資判断 ~来期以降の利益改善を映し、中期的な株価は上昇を予想
 全社の受注高は3四半期連続で前年同期を下回ったが、販売は10四半期連続で増加。スマートフォン向けも2Q以降は新製品向けが寄与するほか、電装化・電気自動車化を背景に自動車向けの販売も堅調が見込まれる。円高や、米中貿易摩擦による世界的な自動車販売の低迷などから、足元の株価は軟調な局面も想定されるが、来期以降の利益改善を映し、中期的には上昇を予想する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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