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オリエンタルランド(4661) 来春の「TDL」エリア刷新、23/3期の「TDS」拡張などをテコに利益成長を予想

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2019/08/13)

・35周年の反動を跳ね除け今期1Qは好調持続
 今期1Qは10連休やイベント効果に加え、前期35周年により顧客基盤底上げが進み、周年反動を跳ね除け、入園者数、営業利益ともに増加。これを受け、企業価値研究所は今期予想を入園者数前期比2%減、連結営業利益同9%減へ引き上げたが、残る9カ月は保守的に予想。7月稼働の大型アトラクション「ソアリン」やアプリでの「ファストパス」取得が集客を後押しする期待がある一方、様々なリスクを考慮した。利益面では、記念グッズの反動による商品単価下落やシステム関連費、人件費の増加が足枷に。

・長期的に入園者数4000万人への引き上げは可能
 来期以降は(1)「美女と野獣」関連大型アトラクション新設を含む来春の「TDL」エリア刷新、(2)「アナ雪」エリア等を新設する23/3期の「TDS」拡張などによる入園者数拡大に加え、体験価値向上を反映した価格改定、関連グッズ人気化などによるチケット・商品単価の上昇、新ホテルの貢献により大規模開発の償却負担を吸収し、40周年の24/3期に入園者数3750万人(前期比で年率3%成長)、連結営業利益1775億円(同7%成長)を予想。事務棟や「TDS」拡張用地の開発、「TDL」の更なるエリア刷新の可能性などを考慮すると、長期的に入園者数4000万人レベルへの引き上げは可能だろう。

・リスクファクター ~天候要因、舞浜一極集中など

・アナリストの投資判断 ~株価は入園者数4000万人への長期成長を織り込んだ水準とみる
 長期保有する個人投資家が多いため、長期的成長シナリオに基づき判断。入園者数4000万人への成長を仮定した当研究所試算に基づくPERが過去10年の平均PER31倍と同水準なため、株価は妥当とみる。更なる株価上昇には変動価格制採用や強気の価格改定、アプリ効果による商品単価の大幅上昇などが必要だろう。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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