QUICK企業価値研究所アナリスト 前田俊明(2020/08/06)
・1Qはクラウドサービスの成長が牽引
21/3期1Qの連結業績は前年同期比4%増収、同12%営業増益。一部で新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものの、クラウドサービスの成長が牽引した。企業価値研究所は27期連続営業増益に向け好スタートを切ったと判断している。1Q業績が概ね想定線で進捗したことから、通期の連結業績予想を据え置く。
・運用支援サービス、クラウドサービスが成長の支えに
同社は新型コロナ感染症対策として、会社全体で業務が滞らないようリモートワークを推進。営業活動では顧客へ直接訪問せずにテレビ会議などで対応している。顧客企業の投資の意思決定は平時に比べると時間がかかると想定され、当研究所は新規案件の獲得ペースがやや鈍るとみている。システムインテグレーション事業は成長率が下がりそうだが、同社の強みはシステムサポート(SS)事業にある。システム稼働後に運用支援サービスを提供しているほか、クラウドサービスの収益もSS事業に入る。安定収益源として、クラウドサービスや運用支援サービスは新型コロナの逆風下でも業績を支えると考える。
・リスクファクター ~不採算案件の発生、景気後退
・アナリストの投資判断 ~中長期的に利益成長に伴う株価上昇を予想
指標面では割安感に乏しく過熱感があると考えるが、豊富な手元流動性を持ち強固な健全性を誇るなど、株式市場で高評価につながっていると考える。当研究所はこれまでと同じく、(1)営業増益が続く安定的な収益構造かつ、高い利益率、(2)潤沢な手元流動性を持つ強固な財務基盤、(3)高ROE(自己資本利益率)――を評価している。当面は現状の株価水準を中心に推移し、中長期的には利益成長に伴って上値を切り上げるとみる。同社への投資は中長期的なスタンスで考えたい。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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