QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2020/08/12)
・1Qは諸経費の削減、販売費用の抑制などが進展
21/3期1Qの連結営業利益は、前年同期比98%減の139億円。新型コロナウイルスの影響で連結販売台数は半減したが、諸経費の削減を進めたほか、販売費用の抑制、経済活動正常化を背景とした中国でのレクサスブランドの販売好調などから、僅少ながらも営業黒字を確保。企業価値研究所の想定を大きく上回って着地した。当研究所では1Q実績を踏まえ、21/3期通期の営業利益予想1兆5000億円(前期比37%減)を据え置く。据え置かれた会社計画(5000億円)を引き続き大幅に上回る予想とした。
・設備投資と研究開発費は高水準を継続
期を通じて正常な経済活動が可能と想定した22/3期以降の営業利益予想も維持、利益の回復局面へ転じるとの見方に変更はない。新型コロナ禍でも、会社側は高水準の設備投資、研究開発費を維持する姿勢である。トヨタ系列のアイシン精(7259)とデンソー(6902)が折半出資するブルーイーネクサス社へ、トヨタも新たに出資すると表明。ハイブリッド車技術の他の自動車メーカーへの拡販窓口を一本化するなど、将来の成長への布石を着々と打っていることを評価したい。
・リスクファクター ~新型コロナ、為替など
・アナリストの投資判断 ~収益力を評価。株価の見直し余地は依然大きいとみる
直近の株価に基づく、期を通じて正常な経済活動が可能と見込んだ翌22/3期の当研究所予想PERは9倍。過去60カ月の平均PER10倍との比較では割安感がある。今後は、新型コロナの影響長期化や為替の動向に注意を要するが、新型コロナ禍でも営業黒字を確保できる収益力を評価、株価の見直し余地は依然大きいと考えている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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