QUICK企業価値研究所アナリスト 細貝広孝(2020/08/18)
・21/3期通期は営業18%減益予想を維持
21/3期通期の連結業績に関して企業価値研究所では、売上高4950億円(前期比5%減)、営業利益290億円(同18%減)の前回予想(20年6月)を据え置く。1Q実績は新型コロナウイルスの影響で一部工事が中断したものの、当研究所の想定範囲内で推移したとの見方から、前回予想を変えていない。
・22/3期は営業5%増益を予想
続く22/3期の連結業績に関しても当研究所では、売上高5050億円(前期比2%増)、営業利益305億円(同5%増)の前回予想を据え置く。国内建築工事の完成工事(完工)増および完工粗利益率の小幅改善を見込む。
・1Qは完工減、採算性低下で営業8割減益
21/3期1Qの連結業績は、売上高が前年同期比19%減の971億円、営業利益が同79%減の17億円だった。単体の完工高が同19%減の875億円となったほか、単体の合計の完工粗利益率が前年同期の12.7%から9.4%に悪化し、連結全体でも減収、大幅営業減益を余儀なくされた。
・リスクファクター ~労務費上昇、新型コロナなど
・アナリストの投資判断 ~工事採算の改善みられるまで上値は限定的
株価は13年以降、上昇基調を強め、18年6月には1013円の高値を付けたあと、急速に伸び悩んだ。新型コロナウイルスの影響などで20年3月には500円を割り込んで484円まで下げたが、足元の株価は700円近辺で推移している。当研究所では、21/3期に連結営業18%減益を見込むのに対して、続く22/3期は同5%増益にとどまると予想している。株価は大きく下げたあとだけに戻り余地はあると考えるが、工事採算の改善が確認できるまでは上値も限定的とみている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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