QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2020/08/28)
・新型コロナ禍でも営業黒字を確保したことを評価
21/3期1Qの連結営業利益は、前年同期比95%減の22億円だった。企業価値研究所では、新型コロナウイルス感染症に関する損失30億円を特別損失に振り替えたことを考慮しても、新型コロナ禍で営業黒字を確保したことを評価している。21/3期通期の営業利益予想に関して当研究所では、910億円→900億円(前期比36%減)へ若干減額。インドネシアとインドでの需要回復の遅れを見込んだが、1Qで確認された収益力を踏まえ微調整にとどめた。新型コロナの第2波には注意を要するが、下期は正常な経済活動に戻ると想定。この前提に基づき、販売台数は会社想定より早く回復すると見込み、据え置かれた会社計画(500億円)を引き続き大きく上回る予想とした。
・UDトラックス事業とのシナジー効果創出に要注目
22/3期以降は、期を通じて正常な経済活動が可能と想定、営業利益の復調を予想する。同社は19年12月に、ボルボ・グループと商用車分野での戦略的提携に関する覚書を締結。ボルボ・グループから、20年末までにUDトラックス事業を譲り受ける予定である。今後は、UDトラックス事業の買収価格に見合ったシナジー(相乗)効果を、早期に創出できるかに注目が集まろう。
・リスクファクター ~新興国・資源国のトラック需要
・アナリストの投資判断 ~提携効果に引き続き期待。上値余地は大きいとみる
直近の株価に基づく、期を通じて正常な経済活動が可能と見込んだ翌22/3期の当研究所予想PERは9倍。同社の過去60カ月の平均PER11倍との比較では、割安感がある。今後は、ボルボ・グループとの戦略的提携、UDトラックス事業の譲り受けによる早期のシナジー効果創出に期待、株価の上値余地は大きいとの見方を継続する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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