QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2020/09/04)
・今期は営業25%減益へ下方修正
企業価値研究所は21/3期の連結予想営業利益を1950億円→1400億円(前期比25%減)に下方修正した。前回、新型コロナウイルスによる影響を織り込み減額したが、1Q実績をみたうえでさらに引き下げた。ヘルスケアは据え置いたが、他の分野はいずれも下方修正。来期以降も営業利益予想を引き下げたが、回復に向かう見方の変わりはない。22/3期は大幅な増益を見込んでおり、23/3期も2桁増益が続く見通し。
・バイオCDMOを中心にヘルスケアの成長を見込む
前期事業買収を行ったヘルスケア中のバイオCDMO(医薬品の開発製造受託)事業は順調。22/3期の目標売上高1000億円達成もみえてきた。同事業の伸びなどによりヘルスケアの成長が続くとみている。
・21/3期1Qは新型コロナの影響で営業45%減益
21/3期1Qの連結営業利益は204億円(前年同期比45%減)となった。新型コロナウイルスの影響が響いた。
・リスクファクター ~為替、競合企業との競争激化、ドキュメント事業の展開など
・アナリストの投資判断 ~しばらくは現値付近での推移を見込む。新型コロナ長期化リスクを睨んだ展開へ
当研究所では当面の株価について、概ね現値付近での推移を想定している。1Q決算の発表で会社側が新たに通期の業績を開示し、新型コロナウイルスの影響を示したことで下値のリスクは少なくなったと捉えている。ただ世界全体でみると新型コロナウイルス感染拡大が続いており、予断を許さない状況が続いている。今後、「アビガン」やワクチン関連でバイオCDMO事業が注目される可能性はあるものの、しばらくは新型コロナウイルスの長期化のリスクを睨んだ展開が続くと考えられる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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