QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2020/09/07)
・スマホ向けヒット連発、『FF14』、漫画アプリのユーザー拡大が後押し、運営型サービスにも可能性あり
HDゲームでは「巣ごもり」需要を機に利益率が高いDL版への移行(デジタル化)が加速。大型新作『FF7R』や豊富な旧作ラインナップを擁する同社の追い風に。デジタル化による旧作販売活性化がHDゲームの収益安定化につながるうえ、IP力を生かした厳選開発によるスマホ向けヒット連発(『DQW』『FFBE幻影戦争』『ドラクエタクト』)、コンテンツ拡充、「異世界転生系マンガ」をテコにユーザーが拡大する『FF14』、漫画アプリを軸に継続的な収益基盤の底上げが進んでいる。企業価値研究所は今期連結営業利益を大幅増額し、前期比83%増の600億円を予想。HDゲーム主力作『Marvel’s Avengers』で挑む運営型サービスも収益基盤底上げにつながる可能性あり。
・中長期ではHDゲーム新作投入サイクル短縮に期待
来期はHDゲーム主力作として『BABYRON’S FALL』、『FF7R 2(仮)』を想定。今期主力3作の追加DL販売や『FF14』拡張ディスク投入効果もあり、今期1Qの「巣ごもり」需要剥落やスマホ向け既存作の減衰を吸収へ。AMの赤字縮小や出版の成長で連結営業利益650億円への続伸を見込む。中長期的にはHDゲームの開発体制強化による看板シリーズの新作投入サイクル短縮やMarvelとの協業第2、第3弾などにも期待している。
・リスクファクター ~コロナの影響長期化など
・アナリストの投資判断 ~来期予想PER19倍と割高感なし、新作情報更新などに注目
PER(当研究所予想)は今期22倍、来期19倍と、『DQW』開始前までの3年間平均20倍と比べ、割高感はない。「東京ゲームショウ」(9月23~27日)や次世代ゲーム機発表会における新作情報更新などに注目したい。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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