QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2020/10/23)
・3Q業績は一段と悪化。当研究所の今期予想を減額
20/11期3Q累計業績は前年同期比19%減収、営業利益は同63%減の58億円。新型コロナウイルスの影響を受け3Qの業績は一段と悪化し、営業赤字に転落した。会社側は新型コロナの影響が不明として、期初の通期計画を1Q時点で取り下げたが、今回も計画を未定とした。企業価値研究所は20/11期通期予想を減額(営業利益110億円→75億円)。直近では自動車関連を中心に受注に回復がみられ、最悪期は脱した模様だが、3Q業績の想定以上の悪化や、受注回復の取り込みが読み難いこと、航空機産業の低迷継続の見込み等を考慮した。
・来期以降の予想もやや減額。回復の見方は継続
当研究所の21/11期、22/11期予想もやや減額。20/11期予想の減額、為替想定の見直し等を考慮した。新型コロナによる需要低迷の反動もあり、業績が回復に向かうという見方は継続する。自動車関連の回復を見込む一方、航空機関連の停滞で業績回復は緩やかになると予想。株主還元の目途は配当性向30%以上。20/11期は減配の可能性高いが、21/11期以降の配当は増加の見通し。
・リスクファクター ~新型コロナ影響長期化、為替等
・アナリストの投資判断 ~底堅い推移見込むが回復は緩やかになると想定
現状の当研究所の20/11期予想PERは約34倍。同社の過去3年平均(約17倍)を上回る高水準にある。ただ、現状の製造業の平均予想PERは35倍程度まで上昇しており、当研究所の21/11期予想PERは約19倍まで下がることも踏まえると、割高感は強くないとみる。株価は業績の回復期待を織り込みつつ当面底堅い推移を見込むが、航空機関連需要の停滞懸念などもあり、回復ペースは緩やかになると想定する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。