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富士通(6702) 2Qの減速を踏まえ、従来の当研究所予想を減額

QUICK企業価値研究所アナリスト 豊田博幸(2020/10/29)

・21/3期2Q3カ月の営業利益は5四半期ぶりに減少
 21/3期2Q3カ月の連結営業利益は前年同期比40.9%減の400億円と5四半期ぶりに減少。管理セクションからのリソースシフトや全社的な固定費圧縮が進んだものの、新型コロナウイルスの影響を免れなかった。足元の減速を踏まえ、企業価値研究所による21/3期連結業績予想は、売上収益を3兆6600億円→3兆6150億円(前期比6%減)、営業利益を2300億円→2150億円(同2%増)に減額する。3Q以降の前提為替レートは1ドル=108円→105円、1ユーロ=120円→122円に見直す。為替レートの変動が営業利益に与える影響額(年間)は変動幅1円当たりでドルが2億円、ユーロは1億円とみている。

・テクノロジーソリューション部門の経営をさらに高度化
 テクノロジーソリューション部門をFor Growth(デジタルを主体として、顧客の変革と成長に貢献する事業領域)とFor Stability(システム保守・運用やプロダクト提供など顧客のIT基盤の安定稼働への貢献と品質向上に取り組む領域)に分けた。顧客ニーズを的確に捉え、経営をさらに高度化させていく考えだ

・リスクファクター ~海外展開力の弱さ

・アナリストの投資判断 ~中期的な成長力は依然強いが、当面の株価は軟調な展開に
 主力であるテクノロジーソリューション部門を主体とする事業体制を強化。ユビキタスソリューション部門およびデバイスソリューション部門は売却や提携なども模索しながら事業構造改革を推進してきた。ただ、足元の案件獲得がやや鈍っており、当研究所の従来予想を減額した。当面の株価は軟調な展開を予想する。ただ、今後の利益成長は続くとみており、中期的な収益性改善シナリオは変わらない。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

豊田 博幸

調査部長

電機・精密担当


【プロフィール】
1985年、東京証券(現東海東京証券)入社。企業アナリストとして主に自動車、機械など製造業中心に担当したほか、投資情報業務にも従事。営業企画部や経営企画部など経営企画部門も経験。2000年、QBR(現QUICK企業価値研究所)に勤務。2011年より調査部長、現在に至る。「森羅万象、無駄になる情報は無し」を信条に、調査活動に従事する。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 電気・精密機器専門部会 評価実施アナリスト


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