QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2020/11/06)
・今期の税引前利益は前期比増益予想に
企業価値研究所は21/3期の連結予想税引前利益を1400億円→1500億円(前期比2%増)に上方修正した。上期は減収・減益だったがライフケアのコスト削減が想定以上だったため利益予想を引き上げた。前期下期に日本の消費税増税の駆け込み需要の反動減でメガネレンズやコンタクトレンズの販売が落ち込んだことを考慮すれば、通期では増益となる見通し。来期以降については、会社側が拡販などの取り組みで通常のコスト投下に戻すと想定。従来予想を据え置いた。来期以降のトレンドとしては増収・増益の見方に変わりはない。
・ライフケアの2Qの利益率は会社目標を超過
新型コロナウイルスの影響を受けながらも2Qのライフケアの利益率はコスト削減により23.5%(一過性の影響を除いた実質ベース)にまで改善し、会社側が目標としている20%を超過した。
・21/3期上期の税引前利益は前年同期比11%減
21/3期上期の連結税引前利益は721億円(前年同期比11%減)となった。ライフケアの減収の影響が大きかった。
・リスクファクター ~ハードディスク、半導体への依存、生産拠点の集中、為替変動など
・アナリストの投資判断 ~今後の株価をやや強気にみるが、新型コロナ感染再拡大のリスクは要注視
当研究所では今後の株価について、やや強気にみる。上期実績において会社側のコスト管理能力の高さが示され、また新たに公表された自己株式取得計画もポジティブにみたため。ただし、欧米を中心に新型コロナウイルス感染再拡大が進んでいることから、ライフケア関連のリスクを注視していく必要があると考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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