QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2020/11/16)
・eスポーツや運営力が支えるモバイルは4四半期連続で最高売上更新、家庭用もデジタル化の恩恵継続
モバイルゲームは今期2Qまで4四半期連続で最高売上を更新。eスポーツによるIP強化やイベント開催など運営力が成長を支える。新ルール導入、新商品投入などによるカードゲーム「遊戯王」の好調や家庭用ゲームにおけるデジタル化の恩恵継続も加わり、デジタルエンタメの収益基盤底上げが進んでいる。「プロスピ」などモバイル向け主力IPは長期運営に向いており、既存作だけでも成長余地は十分。家庭用では主力作「ウイイレ」が来期大きく進化する。中国展開が始まった「遊戯王」もグローバルで成長が続く見込み。スポーツ、カードゲームはeスポーツの恩恵が大きく、5G普及も盛り上がりを後押ししよう。
・営業利益予想を増額、来期は最高益を一気に更新へ
連結営業利益の企業価値研究所予想は業績表の通り。デジタルエンタメの収益基盤底上げを受け、前回から引き上げた。スポーツの固定費削減、G&Sのシステム刷新需要取り込みも反映。今期は新型コロナウイルス影響をデジタルエンタメの利益拡大などで吸収し、大幅増益へ。来期も新型コロナウイルス影響は残るとみるが、スポーツ、G&S、AMの損益改善、その他の費用縮小で連結営業最高益を一気に更新する見込み。減損リスクを孕むスポーツの構造改革で思い切った打ち手を示せるか、注視したい。
・リスクファクター ~コロナ影響の長期化など
・アナリストの投資判断 ~コロナ直前のPER20倍を来期予想に当てはめれば尚も株価上昇余地あり
今期2Qの好決算を受け株価は急回復したが、来期PER(当研究所予想)は18倍。新型コロナウイルス直前に20倍(移転費用・減損を除いた実質ベース)程度で推移していたことを考えれば、尚も株価上昇余地はあるだろう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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