QUICK企業価値研究所アナリスト 山藤秀明(2020/12/28)
・クラウドサービス堅調で上期10%営業増益
21/5期上期の営業利益は前年同期比10%増だった。注力するクラウドサービスで案件獲得が進んだうえ、利益貢献度が高い保守サービスも堅調だった。
・クラウドサービス成長、5G普及で最高益更新継続へ
企業価値研究所は上期業績を考慮して中期的な営業利益予想を増額した。21/5期は前期比7%増の734億円へと20億円増額。最高益更新を見込む。新型コロナウイルス感染症の影響は一時的で、企業の情報化投資は堅調に推移している。テレワーク環境の整備強化でクラウドサービスへの引き合いも強まっている。
中期的にも業績拡大が続く見込み。クラウドサービスは情報システム構築および運用の両費用が軽減されるため、情報化投資が遅れている中堅・中小企業での導入が進むとみている。IoT(モノのインターネット)や5G(第5世代移動通信)の普及によるデータ取扱量の増加も業績拡大の追い風になろう。
・増配での株主還元等、余剰資金活用が課題
安定的な業績拡大もあり余剰資金が積み上がっている。増配での株主還元など余剰資金の活用が課題。
・リスクファクター ~急激かつ長期の景気悪化等
・アナリストの投資判断 ~株価は当面現値水準で推移か。中長期投資対象との評価不変
当研究所は、「当面の株価は現値前後の高い水準で推移する」と判断する。足元の株価急伸で業績を含めて相応の好材料を織り込んだとみている。ただ、利益成長性、良好な財務内容、高水準のROEなどを評価しており、「基本的には中長期的な投資対象銘柄」との評価は変えていない。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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