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ローソン(2651) 売上回復ペースを厳しく見込む一方、コスト削減進捗を評価

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2021/01/20)

・23/2期連結営業利益予想を555億円に増額
 連結営業利益の企業価値研究所予想は今期380億円(前期比40%減)、来期490億円、23/2期555億円。オフィス街・繁華街立地を中心に売上低迷が続いているうえ、新型コロナウイルス収束への不透明感もあり、売上回復ペースを一段と厳しく予想。エンタメ2社の予想も保守的に見直した。一方、今期3Qまでのコスト削減が想定以上に進捗している点を評価。23/2期は売上減額影響をコスト削減効果が上回るとみて、連結営業利益予想を引き上げた。24/2期以降は成城石井、中国の拡大余地に加え、コロナ収束後はエンタメの回復も見込めるが、連結営業利益が前期水準まで戻せるかは、単体の動向にかかっている。

・「大変革プロジェクト」の大胆・迅速な遂行が焦点
 テレワーク定着や競争激化など逆風下での売上回復には、商品開発、店舗理想形追求、グループデータ活用、サプライチェーン改革など「大変革プロジェクト」を大胆・迅速に遂行できるかが焦点に。デジタル技術と値引きを組み合わせた廃棄ロス削減、来店促進(KDDIとの協業、来期本格始動予定)にも注目したい。会社側が本年4月の公表を目指す新たな「中期経営ビジョン」では、「大変革プロジェクト」に加え、中国、ラストワンマイル、金融関連などの成長シナリオに注目。また、本部の大胆な構造改革を打ち出せれば、単体の利益回復を後押ししよう。

・リスクファクター ~新型コロナ影響の長期化など

・アナリストの投資判断 ~配当利回りは3.1%、23/2期までの利益回復も勘案し株価は妥当水準とみる
 予想配当利回り3.1%(配当の当研究所予想は23/2期まで150円/株)は、配当方針変更前までの最低3%程度と比較し、妥当水準とみる。利益回復を織り込めば23/2期PER21倍(当研究所予想)も許容水準。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


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