QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2021/02/02)
・受注が突き抜ける回復をみせる。今期は増収増益へ
企業価値研究所は今回から同社を業績予想の対象銘柄とする。業績は回復基調。21/3期3Q累計業績は減収減益だったが、3Q業績が中国での回復進展、世界的な回復の拡がり等を受け伸長し、減収減益幅が縮小。3Qの受注はここ数期の平均レベルを突き抜ける力強い回復をみせた。会社は通期計画を上方修正(営業利益854億円→1058億円)。企業価値研究所は21/3期通期業績を、4Qの業績回復により増収増益に転じると予想。営業利益1080億円を見込む。3Qの高水準の受注や4Qの受注続伸の見通しを勘案。会社計画はやや保守的とみる。
・業績は回復局面に入ると予想
当研究所は同社業績が今後拡大局面に入ると予想。世界的にIT、EV関連の設備投資需要が循環的にみても回復局面に入るとみており、コロナ禍での自動化ニーズの高まり、中国経済の回復、なども業績の追い風になるとみる。積極的な設備投資で固定費負担は高止まりするが、営業利益率も徐々に改善を見込む。財務健全性は高く、配当は連結配当性向60%が基本方針。22/3期以降の配当は増益に伴い増加基調を見込む。
・リスクファクター ~コロナ長期化、車の減産、為替等
・アナリストの投資判断 ~業績拡大期待等背景に堅調推移が続くと予想
株価は上昇基調を辿っており、昨年来高値圏にある。当研究所の21/3期予想PERは約58倍となり、同社の過去5年平均(15年~19年)の35倍程度を上回る。ただ、現状の製造業、機械セクターの平均予想PERは大きく上昇しており、当研究所の22/3期予想PERは過去5年平均並みまで下がることも踏まえると、割高感は強くないとみる。業績拡大や配当増加への期待を背景に、株価は引き続き堅調な推移が続くと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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トランプ前大統領の時は関税や制裁の乱発、さらに米国に工場を作らないとツイッターで直接叩かれることもあり、どの国の製造拠点を強化すべきか悩んでた製造業の経営者も多く、設備投資が先送りになりがちだったと思う。今は先送りして来た分を取り返すように製造業の設備投資が増えてるのではないかと思う。