QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2021/02/04)
・当研究所予想を会社修正計画より強めに引き上げ
会社側は3Q決算発表時(2月2日)に、21/3期通期の連結営業利益計画を1000億円→1500億円(前期比2.5倍)へ上方修正した。主に好調だった3Q3カ月の計画上振れ分を反映し、4Qは従来計画を据え置いた形である。企業価値研究所では、販売回復や体質改革・止血の成果により営業利益で過去最高を更新し、当研究所の想定を上回る好調ぶりだった3Q3カ月の実績を評価、もともと強めだった営業利益予想を、1250億円→1600億円(同2.6倍)へ増額する。4Qも、車載用半導体の供給不足リスクなどはあるが、主要取引先のトヨタ(7203)の中国販売好調などを追い風に、会社計画を上振れる余地はあると考えた。
・23/3期に通期ベースで過去最高更新を予想
22/3期以降の営業利益予想も、従来予想を増額。経済活動の正常化などを前提に増益基調が継続し、23/3期に通期ベースで過去最高を更新する見通しとした。電動車用製品では、トヨタグループの数量規模がアドバンテージとなり、トヨタグループ以外への拡販も進むと見込んだ。ADAS(先進運転支援システム)・自動運転用製品では、トヨタ以外への拡販は容易ではないとみるが、トヨタグループ向けを中心とした事業拡大を予想する。
・リスクファクター ~品質費用、新型コロナなど
・アナリストの投資判断 ~電動車用製品の拡販期待から中期的な株価上伸を予想
直近の株価に基づく、翌22/3期の当研究所予想PERは17倍。セクター平均とおおむね同水準であり、割高感はない。足元で昨年来高値を更新するなど高値警戒感が強く、当面は利益確定売りに押される局面も想定される。ただ中長期的には電動車用製品の拡販による収益力向上が期待でき、株価も緩やかに上値を追う展開を予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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自動車関連企業はEVになると事業が縮小する企業と、拡大する企業に分かれると思う。業界全体で言えば縮小する企業の方が多そう。でもデンソーは拡大する方だと思う。 なので直近の好業績と、将来の期待の両面で買いやすさがありそう。