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オリエンタルランド(4661) 客単価向上や運営体制効率化を鑑み、24/3期の営業利益予想を増額

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2021/02/09)

・24/3期に入園者数3000万人への回復を見込む
 営業損益(連結ベース、以下同)の企業価値研究所予想は業績表の通り。来期、23/3期の入園者数回復ペースを保守的に見直したが、24/3期には前回予想通り3000万人に回復へ。商品開発力強化、喫食機会増加策の成果や「アーリーエントリーチケット」による客単価の想定引き上げ、運営体制効率化による固定費削減も鑑み、24/3期の営業利益予想を増額した。客単価については前回同様、チケット変動価格制導入、ファストパス有料化、体験価値向上を反映した価格改定なども織り込んでいる。

・開発継続により20年代後半に入園者数3500万人へ
 今期はコロナ影響により営業赤字を余儀なくされるが、来期以降は入園者数の回復が進み、来期は黒字化、23/3期は過去最高益(19/3期1293億円)に迫る見込み。「TDS」大規模拡張と「TDR」40周年が重なる24/3期は減価償却拡大を吸収し、最高益を大幅に更新へ。IT戦略の成果次第では業績上振れ要因に。さらに、24/3期以降も体験価値向上に向け「TDS」拡張用地や事務棟エリアの活用、「TDL」のエリア刷新など、開発が続くと予想。20年代後半に入園者数3500万人が実現するとみており、その場合の営業利益試算も2375億円へ引き上げた。

・リスクファクター ~コロナ影響の長期化など

・アナリストの投資判断 ~長期的な成長シナリオに基づき、割高感はないとみる
 株主優待目的で長期保有する個人投資家が多いため、当研究所は長期的成長シナリオを踏まえた投資判断を行っている。20年代後半に入園者数3500万人が実現すると仮定した場合の当研究所試算EPS513円に基づくPERは33倍。過去10年間の平均PER31倍と比べ割高感はないとみる。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


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