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アドバンテスト(6857) 3Qの受注高は過去最高を記録。今期予想は営業減益から増益に上方修正

QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2021/02/15)

・来期以降も2桁営業増益が続く見通し
 企業価値研究所は21/3期の連結予想営業利益を530億円→700億円(前期比19%増)へ上方修正した。スマートフォンのディスプレイパネルの高機能化に伴いディスプレイ・ドライバー向け半導体・部品テストシステム(テスタ)の受注高が3Qに急増したことが主因。他の製品についても全般的に順調に推移しており、来期以降の予想も引き上げた。連結全体では増収・営業増益が続く見通し。

・21年のテスタ市場は拡大する見通し
 スマートフォン・メーカーのシェア獲得競争の激化、データセンターの投資、テレワーク・在宅学習などが半導体市場を活性化しており、20年(暦年)のテスタ市場は会社側の見通しを上回った模様。会社側は21年の市場規模を20年以上になるとみた。

・21/3期3Q累計は営業2%減益
 21/3期3Q累計の連結営業利益は462億円(前年同期比2%減)。3Q3カ月では増益だったが、上期のマイナスをカバーできず減益となった。

・リスクファクター ~半導体メーカーの業況、需要変動が大きいことなど

・アナリストの投資判断 ~最近は利益確定の売りで押されていたが、調整が短期間で完了する可能性も
 当研究所では当面の株価について、やや強気にみている。最近は1月20日の昨年来高値を付けるまでの値上がりが大幅なものだったことで利益確定の売りで押されていたが、2月11日にバイデン新政権が世界的な半導体不足への対応策をまとめるとしており、業界全体に対する政策支援への期待が高まる可能性がある。もともと中長期的には好業績を反映するものとみていたが、調整が比較的短期間で完了することも考えられる。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

谷林 正行

シニアアナリスト

民生エレクトロニクス、精密機器、総合重機セクター担当


【プロフィール】
東京大学工学部反応化学科卒、山一証券経済研究所入社、ベンチャーキャピタル、格付機関、IRコンサルティング会社を経て現在に至る。
新技術、テーマを中心としたレポート作成やベンチャー企業の将来性の判断、財務面を中心とした企業分析など、過去に携わった業務経験を活かし、様々な視点から対象企業を分析することを心掛けている。


日本証券アナリスト協会検定会員

日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 電気・精密機器、機械専門部会 評価実施アナリスト


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