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コナミホールディングス(9766) 「桃鉄」の記録的ヒットもあり、今・来期の営業利益予想を上方修正

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2021/02/16)

・コロナ影響が残る中、来期は営業最高益大幅更新へ
 連結営業利益の企業価値研究所予想は業績表の通り。「桃鉄」新作の記録的ヒットやモバイル・カードゲームの好調を鑑み、前回から引き上げた。今期はデジタルエンタメの利益拡大でスポーツ、G&S、AMでのコロナ影響や構造改革費用増大(前回から積み増し)を吸収し大幅増益へ。来期はコロナ影響が残る中、大胆な構造改革の効果でスポーツの収支均衡を予想。G&S、AMの損益改善、構造改革費用一巡も加わり、最高益大幅更新を見込む。

・eスポーツによるIP強化や運営力蓄積、家庭用デジタル化をテコに収益基盤底上げが一段と進捗
 収益柱のデジタルエンタメではeスポーツによるIP強化や運営力蓄積、家庭用ゲームデジタル化をテコに収益基盤の底上げが進捗。特に、今期3Qは「桃鉄」ヒットやモバイル・カードゲームの続伸でデジタルエンタメの事業利益が200億円台に急伸。家庭用ゲーム新作による変動や「巣ごもり」影響を考慮する必要はあるが、5四半期連続で過去最高売上更新中のモバイルゲームや欧米での「遊戯王」カード人気再燃も加わり、収益基盤底上げが一段と進んだとみる。家庭用では「桃鉄」の定番化が見込まれるうえ、来期は「ウイイレ」の大幅進化も計画。「桃鉄」の成功は数多くの保有IPが金鉱脈となる可能性を示しただけに、かつての人気IP復活への取り組みに期待したい。

・リスクファクター ~コロナ影響の長期化など

・アナリストの投資判断 ~コロナ直前のPER20倍を来期予想に当てはめれば割高感なし
 来期PER(当研究所予想)は21倍。新型コロナウイルス直前には実質20倍程度で推移していたことを考えれば、割高感はない。注目ポイントはスポーツ事業の構造改革、家庭用ゲーム、モバイルゲームの新作発表など。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


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