QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2021/02/22)
・来期以降は2桁営業増益を見込む
企業価値研究所は21/3期予想営業利益を1500億円→2350億円(前期比20%減)に上方修正した。3Qまでの進捗で順調、不調なセグメントが分かれているが、連結全体では想定を上回る回復だったことから引き上げた。3Qの好転の内容として、コスト削減だけでなく家電や車載電池などの実質的な販売増も含まれており、来期以降は増収効果も想定し増額。22/3期、23/3期とも2桁営業増益が続くと予想した。
・明暗分かれるが全体としては好転
構造改革費用や資産売却益などを除いた調整後営業利益では、新型コロナウイルスの影響でアビオニクス(航空電子)が苦戦しコネクティッドソリューションズ(CNS)セグメントは前年同期比で悪化したが、他のセグメントは改善。明暗分かれたが全体としては好転している。
・3Q累計では営業6%減益だが3Q3カ月では大幅増益
21/3期3Q累計の連結営業利益は2268億円(前年同期比6%減)となった。3Q3カ月では30%の増益に。
・リスクファクター ~為替、素材価格、カントリーリスクなど
・アナリストの投資判断 ~販売面の改善も評価されると考え、当面の株価をやや強気にみる
当研究所では当面の株価について、やや強気にみている。3Q3カ月では大幅営業増益となり、内容面ではコスト削減だけでなく、実質的な増収効果が大きくなっているため。苦戦が続いた車載電池の好転もポジティブ。ただ、最近のコンシューマ製品市場では新型コロナウイルス感染拡大という状況下、値下げなどによる販売競争が沈静化し、コスト削減により採算性が大幅に改善するケースが増えている。こうした状況が継続するかどうか、注視していきたい。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。