QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が7月5~9日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
MrMaxHD― 年初来安値を更新 株主優待制度の廃止を嫌気(更新日時:2021/07/09)
ディスカウントストアのMrMaxHD(8203)が3日続落。一時598円まで下落し、5月13日に付けた年初来安値(601円)を更新した。相場全体の下落に加えて、株主優待の廃止も嫌気されたようだ。
MrMaxは8日、株主優待制度を廃止すると発表した。中長期的な保有促進を目的に2017年より株主優待制度を実施してきたが、株主への公平な利益還元の観点から慎重に検討を重ねた結果、今後は配当金による利益還元を充実させるとして株主優待の廃止決定に至ったとしている。
同時に発表した月次の売上状況によると、6月の既存店売上高は前年同月比11.2%減と5カ月連続のマイナスとなった。前年同月に1人10万円の特別給付金が支給された反動が大きく、単価の高い家電の売り上げが振るわなかった。
※MrMaxHDの株主優待
コジマ― 売り気配 9~5月期の単独純利益87%増、長期保有株主への優待制度を新設(更新日時:2021/07/09)
コジマ(7513)が8日大引け後に発表した2021年8月期第3四半期(20年9月~21年5月期)非連結(単独)決算は、純利益が前年同期比87%増の43億円だった。スマートフォン、パソコン周辺機器やゲームのほか、加湿器など季節家電が好調だったほか、テレビや洗濯機などが堅調だった。営業利益は同95%増の67億円だった。
併せて、長期保有の株主に向けた株主優待制度を新設すると発表した。保有期間に応じて株主優待券を追加で付与する。21年8月末時点の株主を対象に開始するが、新制度の保有期間の判定は過去に遡及して行うとしている。
※コジマの株主優待
ハニーズホールディングス―今期営業益20%増 新型コロナの影響一巡、売り上げ回復(更新日時:2021/07/07)
カジュアル衣料のハニーズホールディングス(2792)は6日、2022年5月期の連結営業利益が前期比20%増の45億円になりそうだと発表した。新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、売り上げの回復を織り込んでいる。なお政治混乱が続くミャンマーでの製造子会社の操業には現時点では影響は出ていないという。
売上高は同4%増の470億円となる見通し。新型コロナの影響は21年3~8月期から回復が進み、9月以降は事業活動が正常化に向かうとみているもよう。年間配当は35円と、前期から5円増配を見込む。
併せて発表した21年5月期の連結決算は、営業利益が前の期比57%増の37億円だった。従来予想(40億円)を下回って着地した。
同日、株主優待制度の変更を発表した。新たに継続保有期間の要件を設ける。22年5月期末を基準とする優待から変更する。
※ハニーズホールディングスの株主優待
<金融用語>
株主優待とは
株主優待とは、株主に対し、株主還元策の一環として、持ち株数に応じて自社製品や優待券、回数券などを無料で配布する制度。株主優待を受け取るには、「権利確定日」に株主である必要がある。