QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2021/12/09)
・上期営業利益率は過去最高水準。最高益更新へ
22/3期上期の連結営業利益は前年同期比3.6倍の108億円。中国をはじめ各市場で需要が回復。受注が大幅増となり、利益率改善も進んだ。企業価値研究所は22/3期通期予想を増額(営業利益160億円→195億円)。最高益更新を見込む。受注はピークアウトした感もあるが、地域、業種でみた回復の拡がり、自動化投資の拡大等背景に底堅さを保つとみる。上期営業利益率が過去最高水準まで改善している点も評価した。会社の修正計画(営業利益110億円→175億円)は保守的とみる。
・来・再来期予想も増額。過去最高業績の更新を予想
当研究所の23/3期、24/3期業績予想も増額。受注見通しや利益率改善を勘案した。受注は23/3期前半に前年比マイナス圏を見込むが、自動化投資拡大等背景に底堅い回復を予想。中国の伸長にインドの売上成長も加わり、過去最高業績の更新を見込む。会社は22/3期配当計画を上方修正。5期連続の増配を計画する。自己株取得枠も継続設定し、株主還元は高水準が続く見通し。
・リスクファクター ~中国経済減速、部材不足等
・アナリストの投資判断 ~中国の減速懸念は重荷だが割安感も。底堅い推移を予想
現状の当研究所の22/3期予想PERは8倍程度。同社の過去5年平均(18倍程度)、機械セクターの平均(19倍程度)を大きく下回る。中国の売上規模が大きく、当面は中国の景気減速への懸念や受注に一服感が出ていることが、株価の重荷となる可能性がある。ただ、最高益更新が見込まれる業績や株主還元への期待等を踏まえると、割安感もある。当面の株価は底堅い推移を見込み、一定の上値を追う余地はあるとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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