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ツムラ(4540) 新型コロナはプラス影響、医療用漢方製剤の伸長等から予想を増額

QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2021/12/22)

・医療用漢方製剤が順調、予想を増額
 企業価値研究所予想の22/3期の連結営業利益は前期比11%増の216億円。続く23/3期と24/3期の連結営業利益は、23/3期が前期比4%増の224億円、24/3期は同6%増の238億円と見直した。前回予想では新型コロナのマイナス影響を想定していたが、プラスの影響が出ている上期までの実績を踏まえて予想を増額修正。国内薬価改定の影響はあるが、医療用漢方製剤の安定した成長、中国事業の貢献もあり増益基調が続くと予想する。

・上期は11%増収、7%営業増益
 22/3期上期の連結業績は、売上高が前年同期比11%増の634億円、営業利益は同7%増の117億円。医療用漢方製剤が順調に推移したほか、一般用(OTC)医薬品や海外(中国事業)が伸長。医療用漢方製剤の売上高は同8%増の564億円。医療用漢方製剤全129処方中104処方が前年同期を上回った。

・リスクファクター ~医療制度、原料調達など

・アナリストの投資判断 ~堅調な株価推移を予想
 株価は21年3月に年初来高値となる4200円を付けたが、その後は総じて軟調に推移。中国事業を成長ドライバーと位置付けており、中国リスクの高まりとともに投資家から中国関連銘柄として敬遠されたようだ。薬価改定や新型コロナの影響で医療用医薬品市場がマイナス成長となるなか、同社の医療用漢方製剤は順調に推移しており堅調な株価推移を予想するが、中国におけるビジネスリスクには留意が必要。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

真下 弘司

シニアアナリスト

医薬品セクター担当


【プロフィール】
00年から現職。医薬品・医薬品卸等を担当。レポート作成に際しては、会社側開示情報に基づく数値分析に、個別取材等の足で稼いだ情報を加えて、平易な文章で誰が読んでもわかるようにと心がけている。また業績のほか、ESG(環境・社会・企業統治)などの観点から企業を評価できないか模索中。


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