QUICK企業価値研究所アナリスト 山藤秀明(2021/12/23)
・保守サービス好調で上期は3%営業増益
22/5期上期の営業利益は前年同期比3%増の341億円になった。ライセンス販売は減収ながら利益貢献度が高い保守サポートが引き続き好調だった。
・ライセンス販売苦戦も今期5%営業増益予想を維持
企業価値研究所は今22/5期の営業利益を前期比5%増の742億円とした従来予想を据え置いた。ライセンス販売は予想以上に苦戦しているが、保守サポートが好調で最高益更新見込み。中期的にも着実な増益を予想する。注力するクラウドサービスは情報システム構築や運用の費用が軽減される。そのため新型コロナ禍で情報化投資に慎重な姿勢を示した、中小企業での導入も順次回復しよう。クラウドサービスの成長により保守サポートが積み上がり業績拡大が続こう。
・東証の市場再編で「スタンダード市場」を選択申請
22年4月の東証の株式市場の再編にあたり、「スタンダード市場」を選択申請し、所定の手続きを進めることを21年9月に公表した。
・リスクファクター ~急激かつ長期の景気悪化等
・アナリストの投資判断 ~ライセンス販売回復確認まで株価は軟調か
当研究所は業績の先行指標とも言えるライセンス販売が足元で伸び悩んでいることが株価の重荷になるとみている。そのため当面の株価について「ライセンス販売回復の確認まで株価は軟調に推移する」と判断する。一方、従来からの「基本的には中長期的な投資対象銘柄」との評価は変えていない。注力するクラウドサービスの成長余地は大きいうえ、利益貢献度の高い保守サポートの安定的な成長で中期的には業績拡大が続く見込み。また、財務内容は良好で、高水準のROEも評価されよう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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