QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2022/01/19)
・会社計画比やや強めの22/2期予想を据え置く
企業価値研究所は22/2期通期の連結業績予想(営業利益600億円)を据え置く。3Qの3カ月の業績は前年同期比大幅増収増益だったが、部品不足を受け予想より低く、物足りなかった。ただ、部品不足は解消しつつあり、受注は3Qも堅調。豊富な受注残や円安もあり、22/2期会社計画(営業利益580億円)の達成は概ね可能で、やや強めの当研究所予想も概ね達成が視野に入るとみる。
22/2期3Q累計業績は前年同期比大幅増収増益(営業利益は同99%増の399億円)。グローバルの設備投資需要の回復を背景に増収となり、各種コストの増加を吸収した。3Q業績は部品不足を受け2Q比やや減速した。
・来・再来期予想も据え置く。業績続伸を予想
23/2期、24/2期と業績続伸を見込んだ当研究所予想も据え置く。部品不足、原材料コスト上昇等の影響はあるが、グローバルでのEV化の進展や自動化投資の拡大等背景に堅調な推移が見込まれる受注や、為替想定の円安方向への見直し等を勘案した。会社中計の利益目標(23/2期の営業利益610億円)は超過達成可能とみる。当面の配当は増益に伴い増加基調の推移を見込む。
・リスクファクター ~部材調達難、中国経済減速等
・アナリストの投資判断 ~過去との比較で割安感。徐々に回復辿ると予想
21年の株価は一進一退で推移し、直近も軟調。当研究所の22/2期予想PERは約30倍。東証1部や機械・電気機器セクターの平均に比べ高いが、同社の過去の水準(過去5年平均は約38倍)と比べ低い。中国経済の減速や部材調達難等の懸念材料はあるが、株価指標の割安感を背景に当面の株価は底堅いとみており、堅調な受注や円安等を背景とした利益・配当の増加への期待を背景に、徐々に回復基調を辿ると予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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