QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2022/02/02)
・会社は今期計画を上方修正。受注・売上高は堅調
22/3期3Q累計の業績は設備投資回復を受け大幅増収増益。3Qも2Q比で増収増益と堅調で、会社は通期計画を上方修正した(売上高7089億円→7262億円、営業利益1775億円→1865億円)。企業価値研究所は22/3期の売上高予想を増額(7200億円→7300億円)するが、利益予想を減額する(営業利益1950億円→1880億円)。3Qの受注はロボットで過去最高を更新するなど強く、売上高も上振れ気味で堅調を見込むが、部品不足影響や輸送費増等による利益率の低下を考慮した。会社修正計画は為替想定含め保守的とみており、上振れを見込む。
・利益予想を減額するが業績続伸の見方は継続
当研究所の23/3期、24/3期業績予想も修正。売上高予想は受注の強さや円安を踏まえ増額するが、部品不足の影響長期化を織り込み、利益予想は減額した。ただ、対前期比では引き続き業績続伸を見込む。世界的なIT・EV関連投資や自動化投資の拡大を追い風に、高水準の受注が続くと予想。部品不足影響の解消等で利益率の緩やかな改善を見込む。財務健全性は高い。配当は連結配当性向60%の方針で、当面増加基調を予想する。
・リスクファクター ~部品不足、コスト増加等
・アナリストの投資判断 ~割高感薄い。当面底堅く推移し、徐々に回復辿ると予想
当研究所の22/3期予想PERは27倍程度となり、関連する機械や電気機器セクターの平均を上回るが、同社の過去の平均的な水準を下回り、割高感は薄いとみる。中国経済の減速や部品不足の影響への懸念などが当面PER改善の阻害要因となりそうだが、EPS(1株当たり利益)の改善期待は株価の下支えとなる見通し。当面の株価は底堅く推移し、来期のEPSや配当の増加期待を織り込みつつ、徐々に回復を辿ると予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。