【日経QUICKニュース(NQN)】川崎汽船の株価が4日午後の株式市場で一段安となった。一時は前営業日比158円安の2056円まで下落し、下落率は7%を超えた。終値は2187円だった。きょう11時30分、以前から検討していた1000億円以上の追加株主還元策について、自社株買いに充てるとし、1000億円の自社株買いを発表した。ただ、織り込み済みとの見方も多く、現時点では材料出尽くしの売りが先行している。
発行済み株式総数(自己株式を除く)の12.41%にあたる3523万6000株、金額で1000億円を上限に実施する。あわせて2023年3月期(今期)の連結純利益が前期比9%増の7000億円になりそうだと発表した。従来予想(7%増の6900億円)から100億円引き上げたが、アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサス(10月25日時点、11社)の7337億円には届いておらず、物足りないとの見方も売りに拍車をかけているようだ。