げtty【日経QUICKニュース(NQN)】東レが後場堅調となっている。前週末比53円(6.9%)高の816円60銭まで上昇した。7日12時30分に発表した2023年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比65%減の139億円だった。市場予想平均であるQUICKコンセンサスの116億円(8月3日時点、3社)を上回り、買いが入っている。
2024年3月期通期の売上高にあたる売上収益の見通しは前期比3%増の2兆5600億円と従来予想(2兆6200億円)から引き下げた一方、純利益予想は同4%増の760億円で据え置いた。中国での需要減少で樹脂事業が低調だが、航空機向けの炭素繊維複合材料などの需要が戻るとみる。
■東レの今期、売上収益3%増に下方修正 中国の市況回復遅れで
東レ(3402)は7日、2024年3月期(今期)の連結売上高にあたる売上収益(国際会計基準)が前期比3%増の2兆5600億円になりそうだと発表した。5%増の2兆6200億円としていた従来予想から600億円引き下げた。高機能樹脂などを手掛ける主力の「機能化成品」事業で、中国の市況回復が想定よりも遅れる見通しとなったことを反映した。
事業利益と純利益の見通しは従来予想を据え置いた。それぞれ、前期比25%増の1200億円、同4%増の760億円を見込む。セグメント別では機能化成品や繊維事業の事業利益見通しを引き下げた一方で、炭素繊維複合材料や環境・エンジニアリング事業の見通しは引き上げた。
同時に発表した23年4~6月期の連結決算は、売上収益が前年同期比5%減の5780億円、営業利益が59%減の207億円、純利益が65%減の139億円だった。