QUICKは上場企業の2期先までの業績予想を示すツール「QUICK Forecast企業業績」を提供している。今回は、2期連続で増収増益が見込まれるサービス業を選んで紹介する。①売上高と営業利益の今期・来期の予想が増収増益、②2つの来期予想が直近実績に対して50%以上増、③QUICK株価レーティングが1以上、の3条件で抽出した。
■アウトソーシング(2427)
製造請負や研究・開発の受託が主力。米軍施設向け及びコンビニエンスストア向けサービス、採用代行サービスも手掛ける。海外では、ITエンジニアや金融系専門家の派遣、ホワイトカラー人材の派遣・紹介や給与計算代行、公共機関向けサービスも提供している。 1997年1月設立。
今後の見通し(会社発表)
・メーカーが直接雇用している期間工をグループの正社員として受け入れるPEO(習熟作業者派遣組織)で一人当たり採用コスト上昇を抑制。 2013年4月施行の改正労働契約法、15年の労働者派遣法改正、19年4月に改正予定の外国人技能実習制度など法制面の変化に対応。
・製造業と景気サイクルの異なるIT、建設分野などの事業を拡充。
・海外では多くのM&Aを手掛け、アジアや欧州での事業が急拡大。
・中期経営計画では、20年度に売上高4410億円、EBITDA344億円目標 。
■Gunnosy(6047)
インターネット上に存在する膨大な量の情報の中から、ユーザーの興味・関心にあわせてパーソナライズした情報を配信する情報キュレーションサービスなどを展開。2012年11月設立。
今後の見通し(会社発表)
・ネット広告市場の成長は続くとみられ、既存以外の事業領域の成長も取り込む。18年にブロックチェーン事業や投資事業を開始し、新たな収益基盤を整備。
・1月15日に公表した「中長期ビジョン共有」では、3年後に全社売上高の年30%成長が目標。
■ベクトル(6058)
ニュースリリース配信事業及びビデオリリース配信事業、並びに物品のオンライン販売を中核とするダイレクトマーケティング事業が主力。グループは36社から構成。 1993年3月設立。
今後の見通し(会社発表)
・インターネット広告分野を含む新しいサービスにも積極的に取り組み、さらに多くの案件を獲得。
・18年7月、あしたのチームの(人事評価システム)子会社化を決定。売上高見通しを上方修正。
・19年1月15日にソニーネットワークコミュニケーションズとAI を活用したマーケティング新会社設立で合意。
※QUICK Forecastは全上場企業約3700社のうち、必要なデータがそろわない一部の銘柄を除き、ほぼすべての銘柄をカバーしている。決算や業績予想の修正などに対応し、タイムリーに予想値を算出することができる。現在はβ版として提供しており、サービス内容は適宜、改善・更新される。QUICKの情報端末の「ナレッジ特設サイト」ではこのほかさまざまな決算情報のコンテンツツールを提供している。