【日経QUICKニュース(NQN)】金融情報会社のQUICKは1日、創立50周年を記念して個人投資家向けセミナーを開いた。レオス・キャピタルワークスの藤野英人会長兼社長は「コロナ後の株式投資」をテーマに講演し、ビジネスの本質は課題に気付いて解決することだと指摘したうえで「多くの人が日本は駄目だと言っていたら、それこそがチャンス。その課題を解決したら成功するからだ」と強調した。
藤野氏は、空き家や要介護者の増加、後継者不足、高齢化進展など多くの人々が指摘する問題は全て商機になるとの考えを提示。そのうえで「私が今後(日本に)チャンスがあると考えているのは、そうした課題を解決しようとする企業が次々と出てきているからだ」と語った。
成長企業の条件としては「自分の企業を運営する意味を理解して社員に伝え、顧客が納得している」点を挙げた。「創業者が社長を務めている企業や社長の保有株比率が高い企業ほど、投資リターンが高い」との分析結果を示した。
講演に続いて開いたパネルディスカッションでは半導体をめぐり、需給逼迫の一因である供給制約は次第に収まっても、もう一つの原因である需要の急拡大はなかなか止まらないとの見解を述べた。DX(デジタルトランスフォーメーション)が加速するからで「半導体関連やDXは今年の後半から来年にかけても大きなテーマになる」と力を込めた。
関連銘柄について「一部はかなり先の利益まで織り込んで買われているものも多いが、日本は半導体関連では素材や中間的な電子部品、製造装置など世界シェアが高い企業がたくさんある」と指摘。「半導体そのものでは中国や台湾企業に競り負けたが、それを支える産業ではまだまだ強みがある。大型株から小型株まで幅広い銘柄があり、投資妙味のある中心的なテーマだ」との認識を示した。
セミナーはQUICKが今年10月に創立50周年を迎えることを記念して開いた。7月14日には「国際金融都市・東京」に関するセミナーの開催を予定している。
参加したけど、5Gに関する見解は非常に興味深い。株で儲けるコツの1つは、人知れず仕込むことなのだと勉強になりました。