QUICK資産運用研究所は2024年11月15~30日、全国の18~74歳を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。同調査は今回で9回目。集計結果はQUICKサービスを通じて順次配信していく。 |
■大半がネット証券で口座開設
新NISA(少額投資非課税制度)口座は1人につき1口座、1つの金融機関でしか開けない。新NISA利用者(1571人)にどこで口座開設しているか聞いたところ、ネット証券が62.6%で最多だった。対面証券(15.3%)、大手銀行・信用銀行(9.8%)が続いた。
■退職世代は対面証券も利用
年代別に見ても、調査対象の全年代でネット証券が最も多かった。30代と40代では7割超、18~29歳と50代では6割超がネット証券と回答した。一方、60代で5割を切り、70~74歳は3割台にとどまった。
対面証券は60代(22.3%)と70~74歳(33.8%)の割合が比較的多かった。働く世代は手軽に利用できるネット証券が中心で、退職世代では店頭などで直接相談ができる対面証券も選ばれやすかったようだ。
■都市部と地方との違いも
地方銀行・第二地方銀行は新NISA利用者全体の8.2%にとどまったが、地域ごとに比率は異なる。比較的割合が多かったのは、北海道・東北(15.4%)や九州・沖縄(14.3%)、甲信越・北陸(14.3%)など。一方、首都圏(3.8%)と近畿圏(4.3%)は少なかった。
理由として考えられるのは、大手金融機関の店舗の偏在だ。都市部と比べ、大手証券や大手銀行の店舗が比較的少ないとみられる地方では、その地域に根差した金融機関が新NISA口座の開設先として選ばれる傾向にあることがうかがえる。
<調査概要> 調査期間 2024年11月15日(金)~30日(土) 調査対象 全国の18~74歳の個人 国勢調査の結果に準じて性別×年代別×地域別(8区分)の構成比率を原則割り付け 回答者数 5075人 調査方法 インターネット調査 調査会社 日経リサーチ 【新NISA利用の有無】「あなたは新NISAを利用していますか(本人名義のみ)」との質問に対する回答で区分 ・新NISA利用者 :「成長投資枠のみ利用している」「つみたて投資枠のみ利用している」「成長投資枠・つみたて投資枠ともに利用している」のいずれかを選択 ・新NISA未利用者 :「新NISA口座を開設したが、利用していない」「新NISA口座を開設していない」のいずれかを選択 ・不明 :「わからない」を選択 |
=④に続く
※「個人の資産形成に関する意識調査」を引用する場合、出所を「QUICK資産運用研究所」と明示してください。
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日経電子版(2024/12/25):新NISAの利用者、7割超が運用益確保(QUICK資産運用研究所調査)