QUICK資産運用研究所は2024年11月15~30日、全国の18~74歳を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。同調査は今回で9回目。集計結果はQUICKサービスを通じて順次配信していく。 |
■新NISA、「預貯金」「給与」から投資
新NISA(少額投資非課税制度)への投資にどの資金を充てるか複数回答で聞いたところ、「預貯金(退職金、相続資金などは除く)」(59.6%)や「給与やボーナスなど収入の一部」(42.6%)との答えが多かった。預貯金から資金を移すだけでなく、働いて稼いだお金の一部で資産形成に取り組むスタイルが根付きつつある。
■「両枠利用でフル活用」は全体の7.5%
新NISAの非課税投資枠(2024年分)をどれだけ使う予定かを月額にならして聞いたところ、成長投資枠の利用者(1047人)で最も多い回答は「まだわからない・未定」の29.5%。その次に多かったのは、年間上限240万円をフル活用することになる「月20万円」の19.0%だった。
一方、つみたて投資枠の利用者(1165人)では、「月1万~3万円未満」が26.8%で最多。年間上限120万円をフル活用する「月10万円」は18.2%だった。
このうち、成長投資枠とつみたて投資枠の両枠利用している人(641人)に絞って集計したところ、どちらも年間上限までフル活用(年間合計360万円)すると答えたのは118人。これは両枠利用者の18.4%で、新NISA利用者全体(1571人)の中の7.5%にあたる。
■つみたて枠のフル活用、30代では約2割
つみたて投資枠の利用予定額を年代別に見ると、18~29歳は「月1万~3万円未満」が最多の34.4%を占め、フル活用の「月10万円」は9.8%にとどまった。30代では「月1万~3万円未満」が25.8%、「月3万~5万円未満」が20.8%、フル活用の「月10万円」は19.1%だった。
<調査概要> 調査期間 2024年11月15日(金)~30日(土) 調査対象 全国の18~74歳の個人 国勢調査の結果に準じて性別×年代別×地域別(8区分)の構成比率を原則割り付け 回答者数 5075人 調査方法 インターネット調査 調査会社 日経リサーチ 【新NISA利用の有無】「あなたは新NISAを利用していますか(本人名義のみ)」との質問に対する回答で区分 ・新NISA利用者 :「成長投資枠のみ利用している」「つみたて投資枠のみ利用している」「成長投資枠・つみたて投資枠ともに利用している」のいずれかを選択 ・新NISA未利用者 :「新NISA口座を開設したが、利用していない」「新NISA口座を開設していない」のいずれかを選択 ・不明 :「わからない」を選択 |
=⑦に続く
※「個人の資産形成に関する意識調査」を引用する場合、出所を「QUICK資産運用研究所」と明示してください。
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日経電子版(2024/12/25):新NISAの利用者、7割超が運用益確保(QUICK資産運用研究所調査)