QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が6月8~12日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
日本マクドナルドホールディングス― 上場来高値 「踏み上げ」の様相、6月末は優待権利の基準日(更新日時:2020/06/12 12:44)
日本マクドナルドホールディングス(2702、ジャスダック)が上場来高値を更新。相対的な業績安定感に加え、損失を限定するための売り方の買い戻しも入りやすく「踏み上げ」の様相となっているもよう。マクドナルドは11日時点で1日10銭の逆日歩となっており、5日時点の信用残(合算ベース)は大幅な売り長となっている。
マクドナルドは人気優待銘柄の1つで、6月末が株主優待の権利確定の基準日に当たる。100株以上を保有する株主を対象に、バーガーやサイドメニュー、ドリンクの商品引換券が6枚つづりで1冊となった食事券が保有株数に応じてもらえる。
浜木綿― 買い気配 株主優待の新設を好感(更新日時:2020/06/11 09:47)
中華料理店を展開する浜木綿(7682、ジャスダック)が買い気配。株主優待の新設を好感した買いが入ったようだ。
浜木綿は10日、中長期的な株式保有を促すため株主優待制度を新設すると発表した。毎年7月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数と継続保有期間に応じて4000円~5万円分の食事優待券を贈呈する。自社が運営する飲食店「浜木綿」「四季亭」「桃李蹊」などで利用できる。
同時に発表した2019年8月~20年4月期(3Q累計)決算は、売上高が前年同期比6%減の37億2900万円、営業利益は79%減の6200万円と減収減益。新型コロナウイルスの影響で店舗の営業時間短縮や休業を余儀なくされたことなどが響いた。
LIXILビバ― 小動き アークランドがTOBを正式発表(更新日時:2020/06/10 09:18)
LIXILビバ(3564)が小動き。観測記事で報じられた株式公開買い付け(TOB)価格を意識して9日の取引で上昇していたこともあり、反応は限られているようだ。
新潟を中心にホームセンターを展開するアークランドサカモト(9842)は9日大引け後、LIXILグループ(5938)の上場子会社でホームセンターチェーンのLIXILビバ株式を株式公開買い付け(TOB)で取得し、完全子会社化すると正式発表した。
1株あたりのTOB価格は2600円で、事前の観測記事に沿った水準。9日のLIXILビバ株式の東証終値2587円を0.5%上回る。買い付け期間は2020年6月10日から7月21日まで。
LIXILビバは同日、アークランドと資本業務提携契約を締結すると発表した。併せてアークランドによるTOBに対し賛同するとともに応募を推奨すると意見表明した。2021年3月期の1株当たり予想配当金は前回予想の50円から無配にするとした。TOB成立を条件に20年3月期末割り当てを最後に、株主優待制度を廃止するとした。
レオパレス21― 急反落 希望退職1000人の募集を正式発表、株主優待を廃止(更新日時:2020/06/08 11:29)
レオパレス21(8848)が急反落。選択と集中の施策を示したが、今期も営業損益以下の赤字を見込んでおり、収益回復に時間がかかるとの見通しが嫌気されているようだ。
レオパレス21は5日大引け後に2020年3月期連結決算を発表し、同時に示した21年3月期連結の通期見通しで、98億円の営業赤字(前期は364億円の赤字)、80億円の最終赤字(同802億円の赤字)を見込むとした。併せて、不採算事業について譲渡・撤退し、約1000人の希望退職者募集を実施するなどとした構造改革を発表した。株主優待についてもホテル・リゾート事業の譲渡・撤退方針により廃止するとした。