9日の米国株式市場でソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)が続伸した。日中取引の終値は前日比0.7%高の214.32ドルだった。取引時間中には216.38ドルをつけて上場来高値を更新した。米系証券による目標株価(TP)の引き上げが材料視された。
ウェドブッシュは9日付リポートでマイクロソフトの目標株価(TP)を220ドルから260ドルに引き上げた。同社のクラウド「Azure(アジュール)」とクラウド型オフィススイート「Microsoft365(旧称Office365)」への移行が顧客企業に広がり、数年にわたり業績を押し上げると指摘した。
足元では新型コロナウイルス(COVID-19)感染が再び拡大する中、短期的な景気後退期に突入した場合、クラウドの導入に影響を受けるとしがらも、「ITの最優先事項であるこのセクターでは、クラウド導入に関して85%~90%がすでに現場の最高情報責任者(CIO)に配慮されており、予算もしっかりと確保されている」と指摘。景気後退による影響も相対的に軽微なものになるとみていた。(QUICK Market Eyes=川口究)