QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が9月13~17日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
Bエンジニア― 大幅続伸 株主優待制度の新設発表で(更新日時:2021/09/15)
システムエンジニア派遣などを手がけるBranding Engineer(7352、マザーズ)が大幅続伸。株主優待制度の新設を好感した買いが入ったようだ。
Branding Engineerは14日、投資魅力の向上および保有促進、事業・サービスに対する理解深耕を目的に株主優待制度を新設すると発表した。毎年8月末時点で100株以上を保有し、人材派遣「Midworks」、プログラミング学習サービス「tech boost」を初めて利用する株主が対象となる。
「Midworks」に参画した株主には祝い金として2万円を贈呈し、参画案件が6カ月以上継続した場合には、さらに3万円を贈呈する。「tech boost」へ入学した株主には、メンタリングチケット6枚(5万円相当)を贈呈する。
リベルタ―株主優待を新設 3単元以上でオンライン購入クーポン(更新日時:2021/09/15)
美容商品のリベルタ(4935、ジャスダック)は14日、株主優待制度の新設を発表した。毎年12月末を基準日に3単元(300株)以上を保有する株主に対し、オンラインショップで使える購入クーポン(3500円分)を贈呈するほか、商品の購入代金が10%オフとなる優待特典が適用となる。
2021年12月末時点の株主から適用する。
極楽湯HD― 後場強含み 株主優待制度の拡充発表で(更新日時:2021/09/14)
スーパー銭湯運営の極楽湯ホールディングス(2340、ジャスダック)が後場上げ幅拡大。株主優待制度の拡充を好感した買いが入ったようだ。
極楽湯HDは14日午後0時45分に、長期保有者を対象に株主優待制度の拡充を発表した。2年以上保有(9月末・3月末の株主名簿への記録が連続5回以上)の株主に対して、保有株式数に応じて株主優待券をプラス1枚のところ、今回からプラス2枚に変更する。2017年より長期保有の株主に対して、通常の枚数に加え優待券をプラス1枚贈呈していたが、1枚では入館できない店もあることから来店機会の増加を目的にプラス2枚に変更することにした。
※極楽湯HDの株主優待
正栄食―優待制度を変更 カタログ商品割引を廃止(更新日時:2021/09/14)
菓子専門商社の正栄食品工業(8079)は13日、優待制度の変更を発表した。これまで保有株数に応じて500株以上の株主に贈呈していた通販カタログ掲載商品の割引券の贈呈を廃止する。総合的な株主還元のあり方を見直す一環としている。これまで通り100株以上の株主に10月末と4月末を基準日に年2回実施していた自社製品詰め合わせの優待は継続する。
※正栄食品の株主優待
サムコ―急落 今期営業益見通しに物足りなさ、優待廃止も重荷(更新日時:2021/09/13)
半導体製造装置のサムコ(6387)が急落。一時下落率は8%に達した。10日に発表した2021年7月期の単独決算や22年7月期予想が売り材料視されているようだ。
21年7月期単独営業利益は前の期比10%増の9億8900万円だった。従来予想(10億円)をわずかながら未達になったことが重荷となったようだ。22年7月期は営業利益で前期比35%増13億円を見込むものの、アナリスト予想の平均値であるQUICKコンセンサス(3社平均、6月15日時点)の17億円には届かず、失望売りにつながった面もあるようだ。
いちよし経済研究所は前期の営業益未達の背景について、部材不足の影響で納期が遅延した可能性などを指摘しているもよう。
同日、サムコは優待制度の廃止も発表しており、個人売りにつながった面もあるようだ。年1回、1月末を基準日に300株以上を保有する株主にクオカードを継続保有期間に応じて贈呈していたが、公平な株主還元のあり方から廃止に踏み切る。一方、優待の廃止も踏まえて21年7月期の配当は25円から30円に増額する。22年7月期の配当は30円を見込む。
<金融用語>
株主優待とは
株主優待とは、株主に対し、株主還元策の一環として、持ち株数に応じて自社製品や優待券、回数券などを無料で配布する制度。株主優待を受け取るには、「権利確定日」に株主である必要がある。