【QUICK Money World 片岡 奈美】今回は、証券会社や運用会社に所属するアナリストら“株式分析のプロ”が「今しばらく様子見をしたほうがよい」とみている銘柄は、どのようなものなのか、簡単に探す方法をご紹介します。
決してネガティブな話ではありません。今しばらく様子見、ということは裏を返せば少しの投資判断の変化で一転、ポジティブな銘柄に化ける可能性のある銘柄、ということです。どのような銘柄があるのか、気に留めておく価値はあると思いませんか。
株価が下がってくると、最低投資金額も下がりますし、割安感を感じることもあるかと思います。もう少し様子を見るべきなのか、さて買い時はいつだろう――と探りたくもなるでしょう。そんなときには、株価を決める売り買いのバランス、需要である「買い」が供給である「売り」より多そうかどうかを確認してみるとよいでしょう。
需給を決める要因は様々ですが、最も注目されるのは、その会社の売り上げや利益など「業績」です。業績の見通しが悪ければ、株価も低迷しがちですし、多くの人が良い会社だと思わなければなかなか株価は上がらないもの。もちろん、景況感など企業を取り巻く情勢も大いに株価には影響します。それらも踏まえてプロが株価に強気かどうかも、足元の需給を見極めるうえではひとつのポイントになることでしょう。
ここでは、プロの分析を確認しようと、山のようなレポートを一つ一つ紐解く必要はありません。QUICK Money Worldが提供する「コンセンサス株サーチ」では驚くほど簡単に、プロの見方を踏まえた銘柄探しができるのです。さっそく見ていきましょう。
※コンセンサス株サーチとは何かといったことから、使い方まではこちら→「初心者でも使えるアナリスト予想のツールを紹介!(コンセンサス株サーチ)」
「コンセンサス株サーチ」では、QUICKコンセンサス株サーチで示す「QUICKコンセンサス(業績見通し)」と「QUICKレーティング(株価に対する評価)」の2軸に沿った分布を表示することができます。縦軸で業績の伸び率、横軸で株価に対するプロの予想を示しています。
つまり、業績はあまり伸びないと予想される銘柄ほど分布図では下の方に、株価に対する評価にプロが弱気であればあるほど左側に分布することになります。ちょうど左下の部分です。
左下の部分を選択して表示される銘柄が、その時点で「増収(あるいは増益)にはあまり期待ができない」うえに「株価に対する見通しは弱気」と、足元でアナリストらプロが判断している銘柄、ということになります。プロの見方を借りれば、足元では積極的に投資せずにしばし様子見してもいいのではないか、という表現もできそうです。
とはいえ、冒頭でもお話した通り、ここにある銘柄にネガティブな要素ばかりでもありません。足元の今こそ慎重な見方が強いのですが、今後の投資判断の変化で、大化けする可能性も秘めているわけです。継続してウオッチしていく価値はありそうですよね。より詳細を確認したい場合は、分布図から各銘柄を検索することができます。
株式投資のよりどころの一つとされる「アナリストレポート」や「株式レーティング」などは、各社によって表現が異なることが多く、個人投資家の皆さんにはややとっつきにくい部分があるかもしれません。ですが、証券会社や運用会社などに所属するアナリスト、いわゆるプロの分析を投資に活かさない手はありません。投資判断の一助に、ぜひプロの見方を踏まえたこのツールを、ご活用ください。
さっそく、投資してみたい株を探してみよう
株式投資をはじめようとしても、どんな会社の株を買えばいいのかわからない、見つけ方がわからない、という方も多いのではないでしょうか。銘柄を選ぶポイントは、投資目的や投資スタイルによって様々です。お気に入りの企業に投資したい、成長に期待したい、1日のうちに値動きが大きそうな銘柄を探したい――。日本経済新聞社グループの金融情報サービス会社であるQUICKが運営する「QUICK Money World」では、「欲しい」をイメージで選べる「QUICK株サーチ」など銘柄選びに役立つツールや、独自記事の配信などのコンテンツを提供しています。
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