国内公募投資信託の8月末時点の純資産総額(残高)はQUICK資産運用研究所の推計で162.11兆円(前月末比1.08兆円増)となり、2カ月連続で増加した(図表1)。ファンド本数は5918本(同7本減)だった。
内訳をみると、上場投資信託(ETF)の残高は61.15兆円(前月末は60.79兆円)に増加した。国内株式相場の上昇が寄与した。8月は日経平均株価が月間で289円(1%)上昇した。日銀は2カ月連続でETFの買い入れを見送った。
ETF以外(MRFを含む)の投信残高は、約0.72兆円増の100.96兆円となった。資金流入が堅調だった。8月下旬にFRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長がジャクソンホール会議でインフレ抑制を最優先する姿勢を強調。米金融引き締めが予想以上に長期化するとの警戒感が強まり、8月末にかけて米国株が急落したが、主要ファンドの月間の上げ下げはまちまちだった。
8月はETFを除く追加型株式投信に約5200億円の資金が流入した。資金流入の多いファンドを個別にみると、8月に新規設定された限定追加型の「JPMグローバル高利回りCBファンド(為替ヘッジあり、限定追加型)2022-08」が655億円で首位だった(図表2)。「為替ヘッジなし」のコースも159億円を集めて、8位に入った。