QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2023/08/21)
・主力車種の相次ぐフルモデルチェンジが寄与へ
企業価値研究所は、24/3期通期の連結営業利益予想を1兆1000億円→1兆2000億円(前期比54%増)へ増額する。主力車種の相次ぐフルモデルチェンジが寄与し、主要市場の北米で販売が好調なことと、2Q以降の為替レートの前提を1ドル=130円→140円と円安方向に見直したことが主因。据え置かれた会社計画(1兆円)を引き続き上回る予想とした。商品提供価値に見合った値付けの浸透などから前期比較で5割強の営業増益となり、かつ営業利益で過去最高を更新する見通しとした。25/3期以降も、北米での販売台数の継続的な伸びなどから営業利益の拡大が続くと予想。26/3期には、会社側が目指す営業利益率7%以上に近い水準まで改善するとみている。
・GMと共同開発したBEVを24年に投入する予定
同社は本決算発表前の4月に、電動化を含む企業変革に向けた取り組みについて説明。BEV(電気自動車)に関しては、北米ではGMとの共同開発車を24年に、ホンダ独自のBEV専用プラットフォームを採用した中大型を25年に投入する予定。当研究所では、米国で北米生産車しか税額控除が適用されない規制が成立する中、同社の取り組みが優位に働く可能性があると引き続きみている。
・リスクファクター ~為替、品質関連費用
・アナリストの投資判断 ~利益は拡大局面と判断、上値余地は依然大きいとみる
直近の株価に基づく24/3期の当研究所予想PERは8倍。過去60カ月の平均PER9倍との比較では引き続きやや割安感がある。会社計画に基づく配当利回りも3%強と依然高い。今期以降、営業利益は拡大局面に入ったと判断、北米でのBEVの取り組みも評価、株価の上値余地は依然大きいとみている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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