【松島 新(米ロサンゼルス在住)】
◇年内はリモート勤務で、レイオフ進めるシティグループ
米CNBCは15日、シティグループが従業員に対し12月の最後の2週間はリモート勤務が可能と通知したと報じた。24万人いる従業員の多くを占めるハイブリッド勤務者が対象で、18~29日までの間はどこからでもリモートで勤務できるとしている。昨年と異なりフレーザー最高経営責任者(CEO)が構造改革を進めているため、一部の従業員はレイオフ(一時解解雇)を恐れていると伝えた。
(https://www.cnbc.com/2023/12/15/citigroup-employees-told-they-can-work-remotely-until-new-year.html)
◇GM、ミシガン工場の1300人削減へ
米CNBCは14日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)がミシガン工場の労働者1300人を来年初めにレイオフ(一時解雇)する計画と報じた。生産が年内で終了するシボレー・ボルトの組み立て工場とシボレー・カマロの生産が終わった工場の労働者が対象としている。
(https://www.cnbc.com/2023/12/14/gm-to-lay-off-1300-michigan-workers-as-vehicles-end-production.html)
◇モノが安くなった、今年の年末商戦のトレンド
米ニューヨーク・タイムズ紙は15日、2年以上にわたり急激なインフレに苦しんだ米国の買い物客がモノの価格下落に安堵していると報じた。玩具の価格は昨年と比べ3%近く低下、洗濯機は12%値下がり、卵は22%安くなったとしている。年末商戦でモノの値段が下がり、消費者の心理は改善したと伝えた。
(https://www.nytimes.com/2023/12/15/business/economy/falling-prices.html)
◇高くて家買えない、2024年米選挙で民主党に影響も
米ニューヨーク・タイムズ紙は15日、インフレ率の伸びが鈍化したにもかかわらず、住宅価格は依然高水準で推移していると報じた。米国の若者にとって家を買う目標は達成が難しくなり、賃貸も高いとしている。住宅問題は有権者の投票を左右する要因ではなかったが、パンデミック(疾病の世界的流行)による住宅費高騰で状況が変わり2024年選挙で民主党に悪影響を与える可能性があると伝えた。
(https://www.nytimes.com/2023/12/15/us/politics/housing-prices-biden.html)
◇住宅費がインフレ押し下げる見通し、住宅価格高騰も
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は16日、米国の住宅価格が歴史的な高水準だが、住宅費がインフレ率を押し下げる見通しと伝えた。米労働省の消費者物価指数(CPI)の35%を占める住居費の計算方法は複雑で、民間の統計で家賃が前年比で3.3%下がっているにもかかわらず、反映までに時間がかかるとしている。11月のCPIは前年同月比3.1%上昇だったが、住居費を除くと伸びはわずか1.4%だと伝えた。
(https://www.wsj.com/economy/housing/despite-record-home-prices-housing-is-about-to-drag-inflation-down-53f196dd?mod=hp_lead_pos7)
◇建設費膨張したマヤ観光鉄道、環境破壊批判も一部開通
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は15日、環境破壊の批判があるなかでメキシコのユカタン半島全域に及ぶマヤ観光鉄道950マイル(約1529キロ)の一部がオープンしたと報じた。ロペスオブラドール大統領が主導した大型プロジェクトで、総工費は290億ドル(約4兆1000億円)と当初予算75億ドルを大幅に上回ったとしている。年500万人超の米国人が観光に訪れるカンクンからマヤ文明の遺跡などで知られる地域に鉄道で移動できるようになるが、大統領の任期中に採算がとれる見込みはないと伝えた。
(https://www.wsj.com/world/americas/mexico-launches-maya-train-in-bid-to-boost-southern-tourism-b761dafb?mod=lead_feature_below_a_pos1)