QUICK資産運用研究所が2023年11月下旬~12月上旬に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」では、新しい少額投資非課税制度(NISA)を利用しようとしている人に対し、投資商品についても聞いてみた。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」それぞれの対象商品の中から、最大3つずつ選んでもらった。
つみたて投資枠では「国内株式に主に投資する投資信託(上場投資信託=ETF=を含む)」が35.9%でトップ、「外国株式に主に投資する投資信託(同)」が34.0%で続いた。従来のつみたてNISAでは外国株式に投資するファンドに人気が集中していたが、2023年に国内株式の運用成績が好調だったこともあり、国内株式に着目する個人投資家が多いようだ。
成長投資枠では「国内株式」が33.8%で最多だった。2位は「国内株式に主に投資する投資信託(同)」(21.4%)、3位には「外国株式に主に投資する投資信託(同)」(20.7%)が続いた。何に投資するか「わからない」の答えも多く、つみたて投資枠では37.6%、成長投資枠では30.6%を占めた。
投資方法では、「毎月一定額を積み立て投資したい」が53.1%と、過半を占めた。年代別では「18~29歳」(62.3%)、「30代」(59.2%)、「40代」(60.5%)となり、若年層を中心にコツコツと積み立てる手法で取り組もうとしていることがうかがえる。
投資金額についての質問では、月額にならして「1万~3万円以内」が32.1%で最も多かった。「1万円以内」が22.8%、「3万~5万円以内」が20.2%と、毎月5万円以内の投資を予定している人が約75%を占めた。この金額には、23年までのつみたてNISAでの実質的な上限額が月3万3333円だったことや、クレジットカード決済での投信購入の上限額を5万円としているところが多いことなどが影響しているとみられる。
なお、つみたて投資枠と成長投資枠を合わせた年間非課税投資枠の上限は360万円。これをフル活用する場合、月額にならして30万円が上限となるが、この金額を含む「20万~30万円以内」の回答率は5.2%にとどまった。
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QUICK資産運用研究所が2023年11月下旬~12月上旬に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」の集計結果は、「QUICK Money World」で順次配信していく。調査概要などは以下のとおり。 <調査概要> ◇本調査における金融商品の区分 定期性預貯金(財形など社内預貯金を含む)/外貨預金/国内株式/外国株式/個人向け国債/仕組み債(EB債、株価指数リンク債など)/その他債券/投資信託(ETF、ETN、REIT、商品ファンド含む)/ラップ口座(ファンドラップ、SMAなど)/投資一任型のロボアドバイザー/個人年金保険(円建て)※公的年金、企業年金は除く/個人年金保険(外貨建て)/定期保険・養老保険(円建て)/定期保険・養老保険(外貨建て)/終身保険(円建て)/終身保険(外貨建て)/外国為替証拠金(FX)取引、差金決済(CFD)取引/先物・オプション商品、カバードワラント/暗号資産(仮想通貨:ビットコインなど)/金などの貴金属投資/その他 |