日本株式相場が不安定な動きを続けている。株式投資の向き合い方について、ブログ「ほんわかようこりん」を運営するようこりんさんは「もうけたいと思わずに、勉強させてもらう」との姿勢を心がけているという。日々の投資生活やこだわりを聞いた。
――8月上旬の日本株相場の急落にはどのように対応しましたか。
「意気揚々と買いに動きました。リーマン・ショックや新型コロナウイルス禍で相場が大きく下げてもその後再び上昇したように、歴史は繰り返すと思っているためです」
「株主優待がクオ・カードの正興電機製作所(6653)やセグエグループ(3968)、宿泊施設で使える優待券がもらえるティーケーピー(3479)などを買いました。短期的な値上がり益を見込んで買った銘柄もあり、すでに売却したものもあります」
――投資生活のはじまりや転換点を教えてください。
「リーマン・ショックの3年前に、なんとかしてお金をためたいという思いで株主優待に関する本を読んだのがきっかけです。当時は近くの市営機関で毎日2時間ほど新聞を読んで情報を集めていました」
「リーマン・ショックでは投資金額が半額程度になる経験をしました。その後はトヨタ自動車(7203)に絞り、短い売買を繰り返して損を取り戻していた時期もあります。ただ、消費税の増税もあって株主優待の魅力を改めて感じたので、チャートや四季報、適時開示の見方を学びながら保有銘柄を増やしていきました」
――投資方法にこだわりはありますか。
「投資を検討する銘柄はまず財務情報を確認します。資本金や有利子負債、自己資本利益率(ROE)から疑問に思った部分は原因を自分なりに考え、優待や配当のみを目的とするのか、値上がり益を狙うのかによって判断します」
「業績が好調で買った銘柄は売りたくなってしまうので、あまり監視しないように心がけています。たまに確認するくらいで、天井だと感じたら売ります。一方、含み損の銘柄はよく見ます。業績を確認しながら買い増しするタイミングを狙います」
「投資の情報は他の投資家やSNSを通じて取り入れることも多いです。チャートを使って分析して、同業他社と比べて出遅れていたり、長く割安に放置されていたりする銘柄も投資候補になります」
――投資との向き合い方を教えてください。
「もうけたいと思わないで勉強させてくださいという姿勢で臨んでいます。株式投資は政治も関係しますし、未来の動向を見据えていくものだと考えています。余裕資金の範囲内で、心や時間のゆとりを持ちながら、人生勉強の1つとして投資先を丁寧に選んでいけたらいいなと思います」
(QUICK Money World 聞き手は小松めぐみ)
<略歴>ようこりん氏
アメーバブログ「ほんわかようこりん」(https://ameblo.jp/youkorinn37/)を運営。
2005年から本格的に投資を始める。
株主優待の使用や株式売買の記録を発信している。