個人株主の約3割は「エクシブ」「ベイコート倶楽部」などの会員
「株主優待の割引券は、『エクシブ』『ベイコート倶楽部』などのホテル内レストランでご利用になれます。弊社のホテルは全国各地にあり、各レストランで地産地消に取り組んでおります。土地のおいしいものを、ラグジュアリーな雰囲気のなかで楽しんでいただけるようにしております」というのは、リゾートトラスト IR部の八木ひとみ部長。
リゾートトラストの株主優待は、運営のホテル内レストランの飲食料金、もしくはホテルトラスティ(一般ホテル)の宿泊料金に使える割引券。リゾートトラストの個人株主の約3割は、「エクシブ」「ベイコート倶楽部」などの富裕層の会員が占めるという。それらの個人株主は、会員制ホテル宿泊の際、ホテル内レストランの飲食料金に対して割引券を利用している例が多いという。
ラグジュアリーなサービスを体験できる株主優待の割引券利用率は高い
一方、個人株主の約7割はリゾートトラストの会員ではない。よって、その人たちが割引券を利用できる施設は、ホテルトラスティ(一般ホテル)に限定されるのかというと、そうではない。「エクシブ」「ベイコート倶楽部」などのホテル内レストランは、予約をしておけば非会員でも利用できるところがある。よって、ラグジュアリーなレストランの飲食料金に対する割引を受けることができるのだ。これらのレストランはグルメ情報サイトなどには殆ど掲載されておらず、知る人ぞ知る穴場的な存在だという。
ちなみに、株主優待の割引券利用率は高いとのこと。多くの個人株主が、積極的にリゾートトラストのサービスを使っていることがわかる。「割引券の提供なので、その価値を金額換算することは難しいです。ただ、レストランの利用金額が高額の場合、かなりお得な優待内容になっていると思います」とIR部IR課の本多宏隆課長(割引適用する利用金額の上限は25万円)。
長期保有優遇制度導入で個人株主の変動が減少
2016年2月に株主優待制度に長期保有優遇の制度の追加を発表した。10単元以上かつ3年以上継続して保有する3月末時点の株主に対して、割引券を1枚追加で贈呈することにしたのだ。「長期保有優遇の制度を導入する前は、3月時点の株主数と比較して9月時点の株主数が減少する傾向が見られました。それが、長期保有優遇の制度を導入して以降、株主の減少幅が小さくなりました。安定的に保有してくれる株主を増やす効果があったと考えています」(八木部長)。
リゾートトラストは、株主にプレミアムな体験を提供することで、個人投資家の安定的な長期保有化に取り組んでいる。
~基本的な優待制度~
≪優待内容≫
下記(1)または(2)のいずれかに利用できる優待割引券
(1)対象施設のレストランにて、本券1枚で1グループ5名(大人・子供含む)までの飲食料金1回分を割引。(なお1グループ6名以上の場合、一律、規定の割引率。)
(2)ホテルトラスティ(一般ホテル)にて本券1枚で1泊5ルームまでの宿泊料金を割引
※割引適用する利用金額につき、1枚あたり25万円(消費税・サービス料除く)を上限とする。
※割引金額の上限は、上記の利用金額に対して既定の割引率を乗じた金額となる。
※年齢に関係なく、食事メニュー(幼児メニュー・ビュッフェ(幼児)含む)を利用していれば人数にカウントする。
但し、割引率が低下する場合には、お子様(小学生以下)の人数およびその飲食代金を割引適用外にできる。
≪優待割引券発行基準≫
100株以上 1枚(3割引券) 6,000株以上 4枚(5割引券)
1,000株以上 1枚(5割引券) 10,000株以上 5枚(5割引券)
2,000株以上 2枚(5割引券) 20,000株以上 10枚(5割引券)
4,000株以上 3枚(5割引券)
~長期保有株主向け優待制度~
≪優待内容≫
2016年3月末を最初の起算日として、当社株式を1,000株(10単元)以上、且つ3年以上継続して保有している3月末時点の株主に、株主優待券(5割引券)を1枚追加して贈呈。
※基準日である3月末から起算し、当社の3月末及び9月末の株主名簿に同一の株主番号にて7回以上連続で記載され、且つ毎回1,000株以上保有している株主が対象となる。株主名簿に記載の株主番号が変更になった場合は、変更が生じた時点から新たに当社株式を保有しているものとする。
[基準日] [保有期間]
2019年3月末 2016年3月末~2019年3月末(3年)
2020年3月末 2017年3月末以前~2020年3月末(3年以上)
以降同様
その他詳細は当社ホームページ内の株主優待情報を確認。
東京、名古屋、大阪に近く利便性の高い高級会員制リゾートホテルの開発・運営を行う。会員制リゾートクラブ業界の売り上げランキング首位(17年度、出所:日経MJ)。会員制検診サービスや有料老人ホームも運営する。
「エクシブ(XIV)」、「サンメンバーズ」、「トラスティ」などのリゾートホテル、シティホテル計49施設を全国展開(うち、1施設はハワイ)するほか、13カ所のゴルフ場の運営、リゾートなどでの高度な検診サービス「ハイメディック」(8カ所)、介護付有料老人ホーム(15施設)などを手掛ける(2018年3月末)。会員数はグループ全体で17.6万人(18年3月末)。
<売上構成>(18/3期連結、外部顧客への売上高): 会員権事業34%、ホテルレストラン等事業47%、メディカル事業19%、その他(不動産賃貸、別荘管理など)1%未満。営業利益は順に64%、14%、20%、2%。
1973年、名古屋市に宝塚エンタープライズを設立。74年、岐阜県に第1号の会員制リゾートホテル開業。86年、現商号に変更。92年、メディカル事業を開始。98年、ゴルフ場の開発・運営を開始。2006年、介護付有料老人ホームの経営を開始。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事は、QUICK企業価値研究所が取材したものです。最新の株主優待内容は、必ず当該企業のホームページなどでご確認いただくようお願いいたします。
QUICK企業価値研究所では、各企業の株主優待の内容の詳細、優待の金額換算値などの情報を提供しております。ご興味のある方は、以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は各企業の株主優待情報等を「QUICKリサーチネット」よりご覧頂けます。サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。