きょう29日、ジャスダック市場に新規上場したアズ企画設計(3490)の初値は、公募・売り出し(公開)価格である2160円の2.2倍となる4705円だった。同日、新規上場した和心(9271)は買い注文が膨らみ、取り引きが成立しなかった。アジャイルメディア・ネットワーク(6573)は上場2日目の29日も初値が付かないなど、足元で新規株式公開(IPO)銘柄が人気化している。森友問題や米中の貿易摩擦を巡る先行き不透明感が広がるなか、大型株よりも比較的値動きが軽い中小型株に個人マネーが流入しているようだ。
アズ企画設計は東京や埼玉、神奈川といった首都圏を中心に不動産の販売や賃貸、管理事業を手掛けている。主力の不動産販売事業では、入居率や賃料が低下した不動産を取得し、リノベーションなどを通じて収益力を高めたうえで不動産投資家に販売している。東北で東日本大震災の復興工事に携わる作業員向けのホテルも運営する。
2018年2月期は単独売上高が前期比34%増の63億円、営業利益が33%増の3億9900万円、税引き利益が72%増の2億7000万円となった見込み。
和心は主に和装小物の販売と着物レンタルの2つの事業を手掛ける。2018年12月期は単独売上高が前期比44%増の35億8800万円、営業利益は45%増の3億5000万円、純利益は42%増の2億1300万円を計画する。和装小物の販売と着物レンタルともに売り上げが伸びるようだ。
30日は住宅設備の保証サービスなどを提供する日本リビング保証(7320)が東証マザーズに新規上場する。
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