アジャイルメディア・ネットワーク(6573)は上場3日目の30日、初値が付いた。初値は公募・売り出し(公開)価格の3000円に対して5.2倍の1万5470円だった。公開価格に対する初値の上昇率は、2018年の新規株式公開(IPO)銘柄のなかで最も大きかった。
アジャイルはソーシャルメディア(SNS)などを活用して企業のマーケティングを支援するサービスを手掛ける。顧客企業の商品やサービスなどが好きなファンを組織し、口コミによる情報発信を促すことで企業の販促を支援している。ファンを「アンバサダー」として募集し、実際にイベントなどで商品に触れたり、サービスを体験したりできる機会を提供。そのうえで商品の評判や体験談をツイッターやフェイスブックなどSNSを通じて知人や仲間に広めてもらう。
アンバサダーが投稿した内容を独自に分析し、影響力や貢献度を測定する。企業側は費用対効果の高い販促活動を続けることができるという。同社はこの仕組みを「アンバサダープログラム」と呼んでいる。
18年12月期の単独売上高は前期比35%増の9億9000万円、営業利益は90%増の1億2600万円、税引き利益は53%増の9700万円を計画している。
30日に東証マザーズに新規上場した日本リビング保証(7320)は買い注文が集まり、初値が付かなかった。同社は住宅設備の保証サービスを手掛ける。
来週(4月2~6日)は3日に介護業界向けの商談型展示会の開催などを手掛けるブティックス(9272)、4日には企業向けにサブスクリプション(継続従量課金)のためのプラットフォームシステムの開発・提供を手掛けるビープラッツ(4381)がともに東証マザーズに新規上場する。
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