QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2019/10/15)
・小幅営業増益見込みから大幅営業減益計画へ変更
会社側は10月10日、20/3期通期の連結営業利益計画を、3300億円→2000億円(前期比38%減)へ大幅に下方修正した。小幅営業増益見込みから一転して、大幅営業減益見通しへ見直した。日本での完成検査体制再構築に伴う減産、インド四輪市場の低迷、為替の円高進行などを織り込んだ。なお、詳細に関しては、11月5日の上期決算発表時に説明するとしている。
企業価値研究所では、20/3期通期の営業利益見通しに関して、インド四輪市場の低迷や国内工場での減産を考慮し、もともと会社計画より弱めの予想にしていた。今回、会社計画の下方修正を踏まえ、暫定的ながら同社修正値まで予想を再度引き下げる。ただし、下期のインド四輪市場の不透明感は依然強い。今後は、月次の販売状況やアナリスト向け上期決算説明会などを踏まえ、改めて予想を見直すこととしたい。
・来期以降の予想減額も、営業利益の復調予想は維持
続く21/3期以降の営業利益予想も、暫定的に従来予想を減額する。ただ前期比較では、インドの販売復調、国内工場の生産正常化から、緩やかな利益の回復局面へ転じるとの見方を変えない。
・リスクファクター ~マルチ・スズキへの高依存度など
・アナリストの投資判断 ~インドの不透明感強い。株価の上値余地は限定的とみる
直近の株価に基づく21/3期の当研究所予想PERは13倍。セクター内で割高感がある。11日の株価は、悪材料の出尽くし感から反発したが、下期のインド四輪市場の不透明感は依然強く楽観視できる状況ではなく、当面の上値余地は限定的との見方を変えない。本格的な株価復調には、インドの成長路線への復帰が待たれよう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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